春だ、抜け毛だ 「ブラッシングは気持ちいい」と知った若い猫

   寒い季節がようやく終わり、桜の花が咲き始めました。わが家の愛猫「はっぴー」と「イヌオ」はコタツから抜け出て、窓辺で目を細めています。でも、この季節はちょっとやっかいなことも。冬毛がどっさり抜けるため、ブラッシングが必要なのです。

(末尾に写真特集があります)

「はっぴー」は 冬の間に一回り大きくなった感じに見えます。でも日夜オモチャで運動しているし、一応ダイエットもしているので、太ったというわけではなさそう。そう、寒い時期に、下毛(冬毛)が生えたのです。

「抱っこしながらブラシやってよ」。甘えるはっぴー
「抱っこしながらブラシやってよ」。甘えるはっぴー

   猫は保温機能を高めるために、秋頃から細い冬毛が密集して生えてきて、見かけがモフモフになります。季節が変わって気温が上昇すると、その冬毛が抜け落ちる、“換毛期”がやってきます。

   猫が抜け毛を飲んだり、落ちた毛が部屋や布団についたりしないように、ブラッシングをしたいのですが、「はっぴー」はブラシが嫌い。“くすぐったいよ、やめてーっ”と逃げ出してしまいます。

   もっとも、若い時期は、自分でグルーミングをせっせとして、毛を舐めたとしても、うまく排泄したり吐き出したりできるので、無理にブラシをかけていませんでした。

   一方の「イヌオ」には、いつもブラッシングをしますが、この前、「はっぴー」に背中の毛をむしられ、舐められて、禿げができてしまったので、毛を生やすことを優先し、もう少し経ってからにしようと思っていました。

   そんな矢先、「イヌオ」がお腹をこわし、食欲が落ちました。持病の悪化かと慌てて動物病院で検査をしてもらうと、大きな心配はなく、胃腸炎のようでした。

   薬ももらいましたが、先生は「今日からグルーミングも手伝って」と仰りました。

   やはり、抜け毛対策は大事なのです。

「そもそも年をとると、自分で毛を舐めるという動作がうまくできなくなるし、イヌオちゃんはフケも多いので、抜けた冬毛と一緒に舐めて飲み込むと、負担がかかると思います」

「やりすぎて禿げないようにね」。ブラシに慣れているイヌオ
「やりすぎて禿げないようにね」。ブラシに慣れているイヌオ

   家に帰って、すぐに棚からブラシセットを取り出しました。わが家には目の細かい櫛、鉄製ブラシ(ファーミネーター)、ラバーブラシと三つの道具がそろっています。

   ラバーブラシは、もともとシャンプー用ですが、毛がまつわりつくようによく取れます。初代の黒猫「クロ」が使っていた年代物で、先がいい感じに丸くなっています。

   禿げた部分をよけて「イヌオ」を丁寧にブラッシングをすると、グルグル喉を鳴らしました。しばらく続けていると、ブラシ嫌いの「はっぴー」まで隣にやってきました。“イヌオだけズルイよ”というように、順番待ち。去年はなかった光景です。「イヌオ」のうっとりするような表情をみて、“嫌なことではない”と理解できたようです。

「じゃあ、次は君の番。冬の毛をとってスッキリしようか」

「はっぴー」の縞模様の毛にブラシをかけてみると、“おお、知らなかった! 快感~!”とでもいうように、こちらを見あげて、“もっともっと”とせがみます。

   これはやみつきになる予感……。この春、若い「はっぴー」は新たな楽しみを知ったのでした。

藤村かおり
ペットライター。小説等の創作活動を経て90年代後半から、ペットの取材を手掛ける。2011年~2017年週刊朝日記者、2017年からsippoメインライター。丹念な取材と独自の目線から、動物と人の絆、動物と共に生きる人の心をすくい取る記事に定評がある。ペット関連の著書に『長寿猫』『明日にアクセス』など。現在は保護した黒猫、キジ猫と暮らす。

sippoのおすすめ企画

参加者募集 「めざせ20歳!服部幸先生の猫塾」大阪で開催

猫の飼い主さんなら是非知っておきたい、自宅でできる健康管理の方法や、気をつけるべき数値を学びます。正しい知識を身につけて、20歳を目指しましょう!

この特集について
ねこ飼い日記
古い魚屋の天井が崩れ、落ちてきた子猫「はっぴー」。その成長と、引き取った筆者との生活ぶりを同時進行でつづっています。
イチオシ記事を毎週お知らせします
お役立ちから感動のストーリーまで
編集部のイチオシ記事を
毎週金曜日にメルマガでお届けします。
Follow Us!


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。