黒猫をかわいく撮るには? 自然光でおしゃれを楽しむように
「黒猫はインスタ映えしないから捨てられる」というイギリスの話題がテレビで紹介され、「黒猫だってかわいい」とSNSが盛り上がった。でも、黒猫の魅力を写真にするのは、ちょっと難しいのも事実。では、黒猫を可愛く、すてきに撮るにはどうしたらいいのか。犬猫カメラマンとしても活躍している写真家のケニア・ドイさんに、室内で猫を撮影するコツを聞いてみた。
昼間、明るい場所で、横から光を
黒猫を撮影する際に難しいのは、全身をおおう黒い毛が平板に写ってしまうこと。そのため、まず大切なのは、明るい場所と明るい背景で撮ることだという。
「自然光をお勧めします。光の差し込み方で陰影が作れるから、いろんなバリエーションで撮れるし、写真の魅力がアップしますよ」。逆光だと暗くなるので、窓辺で横から差し込む光で撮るのがいいという。蛍光灯など室内光ではフラットな光になってしまい、面白みが出ない。夜、自宅に帰ってからではなく、日中に撮るのがいいそうだ。
昼間に撮ると、猫の目が細くなって可愛くならないのでは、と心配する向きもありそうだ。その場合は、猫がなるべく暗い方向を向くようにすると、それほど細くはならない。逆光になるときは、カメラの露出をオーバー気味にして調整するといいという。
オシャレに撮るテクニック
オシャレに撮るにはどうしたらよいのだろうか。
「背景を黒・白・グレーのモノトーンで攻めると、黒猫はカッコよく、ドラマチックになります」
ただ、黒の背景の場合、光を自分でつくらなければならないなど、技が必要になる。白を背景にして逆光で撮ると、黒猫のシルエットが浮かぶように撮れるという。
補色や同系色を利用するのもおすすめだという。「目の色と背景の色を合わせると、写真的によくなります」。補色でいうと、黄色の目なら、ブルーや紫色の背景が合う。
「服を合わせるとき、補色や同系色を意識しますよね。それと同じです。オシャレを楽しむように猫を撮ればいいのではないでしょうか」
さらに背景をスッキリさせることも大切。「インスタ映えを狙う人は、全体に気を遣っている。周りに気を配るのが大切です。背景をスッキリさせないと、インスタ映えはしません。部屋をかたづけるのが結構大事です(笑)」
色を加えて、華やかさを演出
全身が黒い黒猫の場合、おとなしい写真になりがちだ。そこで、色のあるものを写し込み、華やかにするのもポイント。ファッションのように、インテリアやクッションなど小物で差し色を取り入れる。首輪の色味もアクセントになる。
「すてきだなーという部屋なら、かわいく撮れますね。猫を中心に自分が動いて、背景を見ながら、どこのポジションがベストか探すのが大切です」
スマホではグリッドを使う
スマホで撮影する場合の注意点は、ブレやすいのでスマホをしっかり持つことだという。
カメラアプリにグリッド機能が付いていれば、使うのがお勧め。画面を三分割して構図を決める三分割法という技法が使える。縦横の線が交わる点のどれかに被写体を置くと、空間が活きる構図を作りやすいという。これで垂直、水平線をずらさないことも可能だ。
iPhoneの場合、「設定」「カメラ」で、グリッドを設定できる。アンドロイドの場合も「設定」「アプリ」でカメラアプリの設定が可能だ。
猫は「モデル」、声をかけて
また、黒猫に限らず、猫に声をかけながら撮ることも基本だという。
「かわいいね、きれいだね、いいね、いいねーと猫の気分をのせるように撮るのが大事。しゃべったほうがこっち向いてくれますし。黒猫でも苦手意識をなくせば、かわいく撮れますよ」
さあ、あなたも、プロのテクニックを試してみてはいかが。
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