猫が抗議する“コロコロ事件” 遊べないことへの恐ろしい報復
前々回は、我が家のサビ猫あんずが、大変な遊び好きだというお話をさせていただきました。
ほとんどの場合は、遊び要求が出れば付き合いますが、なにぶん猫による都合なので、その要求が深夜の時間帯の場合は、ちょっと難しい問題になります。
例えば、夫は宵っ張りで朝方まで起きていることもよくあるのですが、そんな時にあんずは夫にまとわりついて“遊び要求の鳴き”を始めることもあるそうで、私と常識的な時間帯に遊んでもなお、夫ともコミュニケーションがとりたくて、深夜に夫に甘える日もあるわけです。
あんずが“遊び要求の鳴き”をいくら続けても応じなければ、遊ばないことになりますが、あんずは“あきらめない心”をスローガンとして掲げているようで、そう簡単には引き下がってくれません。
しかし、本当に遊べないとわかったときは、さすがのあんずもあきらめるしかありません。
そんなとき、あんずは大抵“抗議活動”に出ます。
ほとんどの場合は、遊びたい気持ちを発散するかのように、“弾丸ダッシュ”が始まります。
勝手に発散してくれて助かる……のは常識的な時間帯の話。防音のマットを敷いているとはいえ、苦情が出たことがないとはいえ、階下への騒音が気がかりです。下の階の部屋も同じ作りなので、深夜は猫がダッシュするリビングには誰もいないことを祈るばかりです。
とはいえ、放置しておくと“1弾丸”では済まされず、疲れ果てるまで何度も繰り返されてしまうため、一刻も早く切り上げさせる必要があります。
あんずが“弾丸ダッシュ”を始めると、鬼ごっこを始めることにしています。
部屋で鬼ごっこなど、やっぱり騒音じゃないか、と思われるかもしれませんが、あんずとの鬼ごっこは、横移動でなく、垂直移動。つまり、キャットタワーの上にあんずを追いやる形で、1回だけなので、そこまでバタバタしていないと思います(たぶん…)。
「うわーーーー!」とか言いながら、あんずをキャットタワーの一番上に追いやり、足をちょいちょいとつまんだりして、あんずを引きずりおろす真似をすると、逃げ場がなくなったあんずは本気でビビっているのか、コミュニケーションをとったことに満足するのか、そこで大人しくなることが多いのです。
聞き分けの良い猫だなぁ……なんて思って眠りについた翌朝、とんでもないお土産が落とされていることがありました。
猫のお土産……それは、トイレの外に転がったコロコロのうん〇です。一旦、トイレの砂の中でしたはずなのに、掻き出されているのです。
もっともそんなことはめったに起きず、トイレが汚れている抗議なのかな?と思っていたのですが、トイレを洗ったばかりの時にコロコロ事件が起きたので、“何らかの抗議活動”で行うことが分かってきました。
あんずは、1回の鬼ごっこだけでは、本当は満足していなかったのです…。遊びたいのに~という気持ちを押さえていただけなのでしょう。
遊びたい気分の時に遊ぶことが、あんずにとってはものすごく大事なことで、我々人間が迷惑する“コロコロ事件”で報復するなんて、賢い猫だなと感心するばかりです。
飛び出したコロコロを掃除している様子をじっと見るあんず。
そんなあんずに、「今日は早めの時間に遊びたい気持ちになってよね」とお願いすると、「にゃお~」と返事はしてくれますが、通じているのかどうかは分かりません。
(ヤスダユキ)
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。