初ハーネスに愛犬ニコニコ  病気や傷があってもオシャレに!

10歳にしてハーネスデビュー!
10歳にしてハーネスデビュー!

 愛犬と遊んでいたとき。投げたおもちゃを持ってきてくれたので、「いい子だねー」となでなですると、何かが手に触れました。

「ん?」

 左耳の穴のすぐ横に、ポッコリとしたできものが。大きさにして1~1.5センチぐらい。

 一気にイヤな汗が噴き出しました。愛犬ぷりぷりは半年ほど前、右足の太ももにできたコブが弾けて大量の血膿が出たのです。免疫が悪さして自分の体を攻撃してしまう免疫介在性の病気、「無菌性結節性脂肪織炎」と診断されました。

 コブの再発や多発が多いこの病気ですが、幸いぷりぷりは最初にできた足の傷のみでここまできました。発症以来、ずっと再発や多発を恐れていたのですが、ついにほかにできちゃった⁉︎

 すぐに病院へ。先生はじっくり触診した上で「とりあえず様子を見てみましょう」。ポッコリは翌日には弾けました。

 もし再発だったら……と考えるとズーンと落ち込んでしまいそうでしたが、いやいや、落ち込んでる場合じゃない。というのも、首輪をすると傷にバッチリ当たってしまうのです。耳の横という微妙な場所なので、ガーゼを貼ったり包帯を巻いたりもできません。これじゃあお散歩にも行けない!

 そうだ、ハーネス(胴輪)を買いに行こう!

 子犬のころ引っ張りグセがあったぷりぷり。当時の獣医さんから「ハーネスにするとかえって引っ張るようになる可能性があるから、首輪の方がいい」とアドバイスされ、10歳の今まで首輪オンリー。ハーネスは未経験なのです。

これまではずっと首輪。洋服のデザインをジャマしないのも首輪のいいところ。
これまではずっと首輪。洋服のデザインをジャマしないのも首輪のいいところ。

 向かったのは「横浜ベイクオーター」。リードをすれば施設内をワンコも歩くことができるワンコフレンドリーな商業施設で、ドッググッズのショップも何軒かあります。ときどき買い物をする「DOG DEPT」をのぞきました。

 パッと目に飛び込んできたのが、目に鮮やかな真っ赤なハーネス&リード。この春の新商品で、体に触れる部分がすごく柔らかく、負担がかからないのだとか。さっそく試着させてもらいました。

 ぷりさん、初ハーネス! 嫌がることもなく、試しに店内を歩いてみても違和感なし。

 そして、この笑顔!

ショップのスタッフさんに「わぁ、似合ってるね」とほめられ「てへっ!」。久々のスマイル爆発。
ショップのスタッフさんに「わぁ、似合ってるね」とほめられ「てへっ!」。久々のスマイル爆発。

 発病以来、なんとなく以前より外出を控えていました。久しぶりにお出かけして華やいだ気分になり、新しいグッズを買ってもらって、ぷりもうれしかったのかな。

 ワンコ柄がかわいいバンダナも購入。足で耳のあたりをかくのを少しはガードできるといいなと期待しつつ、ぷりの傷が治ったあとは私が使えばいいよね~と言い訳しつつ。久々のぷりと一緒のショッピング、すごく楽しい。

バンダナも似合ってるでしょ?
バンダナも似合ってるでしょ?

 耳の横の傷はかなり治ってきました。足の傷は引き続き治療中。元気なことが救いです。

 状態にもよるけれど、傷があってもオシャレするだけでちょっと前向きになれると気づきました。何より、うれしそうなぷりの姿を見てとても幸せな気分に。足の傷をガードするためにつなぎの服を着せていますが、すっかり春めいてきたし、新しいの買っちゃおっかな~♪

 と浮かれる私に、「また散財しちゃいそうだね」と冷静なぷりさんの視線が。う……そこは見逃してくれよ。

中津海麻子
フリーライター。「酒とワンコと男と女」をテーマに、ワインや日本酒や食、ペット事情、人物インタビューなど幅広く取材、執筆。JALカード会員誌「AGORA」、同機内誌「SKYWARD」、「ワイン王国」「朝日新聞デジタル &w」「好書好日」などに寄稿。

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この連載について
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