「犬2匹も一緒」「愛猫と暮らせる」被災者の仮設入居始まる
熊本県を中心とした一連の地震で、同県甲佐町(こうさまち)に応急仮設住宅が完成し、5日から入居が始まった。一連の地震後、被災者が仮設住宅に入居するのは初めて。
入居が始まったのは甲佐町営白旗グラウンドに整備された1DK~3K90戸。町によると、必要書類を出した世帯を対象に、午後5時までに67戸分の鍵を渡した。自宅が全壊し、親戚や知人の家を転々としていたという武具製造業の池田勝実さん(71)と妻れい子さん(68)は小型犬2匹と入居。池田さんは「やっと落ち着ける。犬も離ればなれにならなくてよかった」。
県などによると、5日現在、16市町村で2657戸の応急仮設住宅の整備が進んでおり、7月下旬までに順次完成する予定。ただ、県は当初の入居条件を緩和し、自宅が「全壊」「大規模半壊」の世帯に加えて「半壊」も認めることにしたため、必要な仮設住宅は今後も増える見込みだ。
県によると、条件付きでアパートなどに住んでもらう「みなし仮設住宅」については、県内で978件(2日現在)の申し込みがあり、半数以上が入居しているという。
(小田健司)
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