定期的に繰り返される闘い 怒ってるんだぞ感が足りないぽっちゃり猫の勝敗は?

奥がきなこ、手前がジャッキー。夢の中の2匹

 愛猫のきなことジャッキーは、いつもはとても仲良し。 しかし、トムとジェリーの歌じゃないけれど、「仲良く?けんか」もする。 

(末尾に写真特集があります)

激怒しているんだけど…

 軽いじゃれあいがエスカレートすると、にらみ合いの果ての取っ組み合いが始まる。

 全身の毛を逆立て、しっぽは「あらいぐまのしっぽ」のように膨らみ、鼻息荒く、鼻は充血して真っ赤。

「やるのか、おい!」

 見るからに一触即発状態。

 しかし、きなこは激怒しているのだろうけれど、しっぽがとても短いので、膨らんでいるのかどうかが分からず「怒っているんだぞ!」感が足りない。そこがまたかわいく、ついつい笑ってしまう。

きなこの短いしっぽ

 そして、体格の差も大きい。

 ジャッキーは大柄。きなこはジャッキーに比べて小柄だが、ぽっちゃりタイプで体重は変わらない。

 正面切って衝突するときは体重をかけて突撃するのか互角の勝負だが、長期戦になると、ジャッキーがきなこの背後に回り込む。そうすると小柄な体格のきなこの上にジャッキーが完全に覆いかぶさり、ジャッキーが優位になる。

負けないぞ!

 それでもあらがっては見るものの、首まわりや顔をかまれて、さすがに観念。

 仰向けにおなかを見せて降参。

 きなこの体には少し毛が抜けてかまれた傷。部屋には散った被毛(少々ですが)。

「ねえ、遊んで~」

日頃の仕返し?

 勝負がついていても定期的に繰り返されるこの闘いは、きっと猫の何かの習性なんだろうな。

 日ごろは食事を先に食べるきなこ(きなこが食べ終わってからジャッキーが食べ始める)。

 キャットタワーのハウスや段ボール製の猫鍋ですやすや寝ているジャッキーに割り込み、押しのけて堂々と寝ているきなこ。

ぐっすり眠るきなこ

 いつもはきなこに譲ってばかりのジャッキーだから、この時とばかりに仕返ししたくなる気持ちも分かるなぁ。 

 それでもいつもは寄り添い合い仲良しですよ!

 ご心配なく。

【前の回】猫のストーカー行為はエスカレートする? ママを探してお風呂場まで追いかける

佐藤陽
1967年生まれ。91年朝日新聞社入社。大分支局、生活部、横浜総局などを経て、文化部(be編集部)記者。医療・介護問題に関心があり、超高齢化の現場を歩き続けてまとめた著書『日本で老いて死ぬということ』(朝日新聞出版)がある。近著は、様々な看取りのケースを取り上げた『看取りのプロに学ぶ 幸せな逝き方』(朝日新聞出版)。妻と娘2人、オス猫2匹と暮らす。妻はK-POPにハマり、看護師と大学生の娘たちも反抗期。慕ってくれるのは猫の「ジャッキー」と「きなこ」だけ。そんな日々を綴ります。

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この連載について
日だまり猫通信
イケメンのオス猫2匹と妻子と暮らす朝日新聞の佐藤陽記者が、猫好き一家の歴史をふりかえりながら、日々のできごとをつづります。
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