ウワサの「猫船長」とクルージング 念願の愛猫と過ごす「毎日が日曜日!」な暮らし
「ヨットに乗る猫がいるー!」と鼻息荒く、知人に紹介されて向かったのは神奈川県三浦郡の葉山マリーナ。日頃の行いがよかったのか、青い空に波は穏やかと絶好の撮影日和に恵まれ、期待が膨らみます。
葉山マリーナに突如現れた猫船長!
「モモタン」(正式名:モモ太郎・1歳・オス)は生後6カ月で飼い主の吉田立夫さん(74歳)の所有するヨットで初航海を果たしたそう。週3日は海に出るという立夫さんなので、モモタンを海に連れて行くというのはごく自然な流れだったとか。
「まだ小さくて、何もわかってなかったんじゃないかな」と怖がる素振りも見せず、また仲間のクルーも快く受け入れてくれて、一緒にクルージングを楽しんだといいます。
事業を売却し、65歳でリタイヤした立夫さんは「毎日が日曜日!」と悠悠自適な生活を送り、やがて同年代の友人たちも加わって、クルージングにはいつも多くの仲間が同乗していました。そんな環境がモモタンの人見知りしない性格の一因に。
マリーナに犬を連れてくる人は多いらしいのですが、猫はほとんど皆無で、モモタンの噂はあっという間に広がり、すぐにマリーナの人気者になったそう。この日も堂々たるホストぶりを発揮! 猫船長と言われる所以に納得です。
子猫の子育てからわかった、奥様への感謝
モモタンは立夫さんの友人が勤める輸入車販売店の敷地で生後間もなく保護された猫たちの1匹。すぐに譲渡募集をし、次々と新しい飼い主が決まる中、最後の1匹になったのがモモタンでした。
友人は前々から「猫を飼いたいなぁ」とこぼしていた立夫さんに連絡し、立夫さんも「このタイミングを逃しては一生涯、猫と暮らすことはできない!」と即決したのでした。
しかし、動物嫌いの奥様が許してくれるかどうか? 絶対に反対されるとわかりきった状態で立夫さんが取った選択は、亡き母親が暮らしていた離れでモモタンと共同生活することでした。
奥様の了解は得られないまま、一人で乳飲み子だったモモタンを育て上げたという立夫さん。4時間置きの授乳タイム、排泄の世話を経験し、「子育てって、こんなに大変なんだ!」と知るいい機会にも。
立夫さん夫妻にはお子さんが3人いますが、仕事一筋で「子育てなんてしたことがない。おむつ交換など一度もなし!」と振り返り、保護猫を通して奥様へ遅き感謝の意を示すのでした。
コロナ渦のラストチャンス
立夫さんはご自身の年齢から保護猫を迎えるのは厳しい状況だということを理解していました。「普通だったら候補から弾かれるだろう」と、ラストチャンスを与えてくれた友人にも感謝し、今は託された小さな命を精一杯守りぬくだけと語ります。
また、出歩くことが極端に少なくなったコロナ渦がいいタイミングに。「今なら一緒に過ごす時間が多く取れる」と心の余裕にもつながりました。近くに住む次男のお嫁さんから「何かあったらいつでもモモタンの面倒を見ます」と申し出があったのも頼もしい限りです。
葉山という土地柄、人と海が共存する町に生まれ育ち、若い頃から船に乗り自然と鍛えられたと言う足腰。体力に自信のある立夫さんだからこそ、子猫育てを成功させたと筆者は実感。
ヤンチャ盛りのモモタンはこの先もいろんな経験をして、立夫さんと共に輝き続けるんでしょうね。
- 撮影テクニックの説明
- テクニック1【状況説明】
灯台を写し込み、マリーナっぽさを演出。
テクニック2【ブレない写真は足元から】
空と海、立夫さんとモモタンを切り取ることに成功。波は穏やかであったが、これを機にもっと足腰を鍛えなければと思った瞬間でもあった。
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