愛猫、10歳の誕生日 特別なオヤツは「高級」よりも「高齢」用にこだわって
ゴールデンウィークに、それぞれ10歳を迎えた我が家のキジトラ猫モモと、サビ猫あんず。もともと「記念日」に対する意識が低い私ですが、10歳の節目こそは、何か特別なことをしたい!と考えましたが、思わぬ方向に…………。
キャビアにフォアグラ 記念日用の高級猫缶
♪ハッピーバースデーを歌ったり、部屋を飾っても、猫は喜ばないし、私も面倒くさい。猫が喜ぶといえば、「食」「遊び」。ということで、インターネットで「猫の高級な食事」を検索してみました。
すると、キャビア、フォアグラ、フカヒレ、ウナギなどが入った、さまざまなフードが見つかりました。まるで人間の記念日ディナーのようだし、特別感がある! 高価だけど、どれか買ってみようかな……でも、ふと思いました。
10歳といえば、高齢猫。そんな猫らが、人生で初めての食べ物を今さら食べるのは大丈夫なのだろうか。健康を害することはないか……。
先日、猫飼いの友人と「そろそろ、高齢猫用のフードに切り替えるべきか?」というやりとりをLINEでしたばかりだったので、余計に気になってきました。たった一食のことで、何か起きることはないでしょうが、やたら深刻に考えてしまい、検索の手が止まりました。
そうだ! 記念日だからこそ、自分の目で現物をしっかり見て購入しよう!と考え直し、広大なペットコーナーがあるホームセンターへ向かいました。
すると、いつものスーパーの猫フードコーナーの20倍くらいの種類のフードがずらり。ネットで見るより分かりやすくて、何より楽しい。自転車で20分かけて来てよかった。猫缶のコーナーには、さすがにキャビアなどの超高級猫缶はありませんでしたが、とにかく種類が豊富。
「高齢猫用」フードが気になる!
そんな中、ふと目に留まったのは“高齢猫用”の文字でした。「15歳から」「20歳から」と書かれた猫缶がたくさんありました。今まで気にしたことはなかったけれど、「10歳の記念日」だからこそ、気になります。
さまざまなメーカーの「高齢猫用」のフードを見ると、年齢で分けたものは、ひとつだけ「7歳以上」というものがあったけれど、「11歳以上」で区切っているものが多い。ということは、フードの切り替えは来年でいいのか……? でも、今年から始めてもいいのでは……?
記念日用のフードを買いにきたのに、いつの間にか高齢猫用のフードで悩んでいる自分がいました。特別なものを食べてほしいというより、できるだけ長生きしてもらうために、健康的でおいしいものを食べてほしいというのが、飼い主の本心。
なので、いつもとは少し違っていて、かつ健康的なオヤツを買うことに決めました。
ずいぶん前にあげて、あんずの食いつきがよかった「焼きかつお」(高齢猫用)をメインに、そのほか、いつもオヤツにあげているフリーズドライのささ身シリーズの、フリーズドライのシラウオや、砂肝も買ってみました。さらに、猫用ベッドのクッションも新調しました。
記念日用のオヤツをあげてみたけれど……
たくさん買って帰宅すると、あんずが「オヤツ! オヤツ!」と鳴いています。
「いろいろ買ってきたんだよ~おいしいぞぉ~ハッピーバースデーツーユー♪」
おかしなテンションで、買ってきたオヤツを準備。パウチの「焼きかつお」を出しました。
誰かのブログでこれを1本丸々食べていた猫ちゃんを見ましたが、食べ慣れないあんずにこのまま出すのも……と、大きめにちぎって出してみました。
「ほら、おいしいぞ~」
カツオの香りが広がります。あんずは、いつもと様子が違う、大きくちぎったかつおに戸惑いを見せていました。
ガッツくではなく、クンクンとニオイをかいで、様子をうかがっています。
あれ……? 思っていた反応と違う。
ペロッとなめ、ようやく口にかつおを入れますが、いつもはフレーク状のものを食べているせいか、ボロッと出てしまいます。それを何度か繰り返します。
「がんばれ! あんず!」
おやつを食べるだけなのに、応援することになるなんて。ああ、愛しい。
いったん、口に入れるのをあきらめて、なめて楽しんだりもしたけれど、何とか口に入れることに成功し、2分くらいかけて食べることができました。パウチ1袋を一気にあげようと思っていたけれど、やめておこう……。
食べ終えたあんずは、いつものおやつより大満足!といった表情で、口のまわりをペロペロとなめ、お手々で顔を洗って、満足げ。
結局、記念日というより、いつもとほぼ変わらないけれど、喜んでくれたみたいでよかった。
……あれ? モモは?
もちろん、モモにもあとであんずと同じオヤツをあげましたが、喜ぶでもなく、モシャモシャ平然と食べていました。喜んでいるのかもしれないけれど、モモにとっては「いつもと同じ」が一番嬉しいこと。これからも元気でいてね。
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