「鳴き声がうるさい」と捨てられた猫 終の棲家にたどり着く

 拾われた子猫は、鳴き声がうるさいからと、捨てられてしまった。それを知った人が保護したが、先住猫との相性が悪く、自宅では飼えなかった。その後、猫は終の棲家にたどり着いた。

(末尾に写真特集があります)

うるさいから捨てた

 兵庫県に住む長田さんは20102月、会社の同僚が捨てた猫を保護した。

 その同僚は、子猫を拾って飼っていたが、猫を育てる知識がなかったのか、ワクチンも打たず、去勢もしていなかった。猫は去勢していないため、うるさく鳴いたのだろう。「うるさいから神社に捨てた」と言っていた。その話を聞いた長田さんは、思わず「なんてことをするの!」と啖呵(たんか)を切った。

はなちゃん(左)をお尻で押しのけてパパの膝の上をゲット
はなちゃん(左)をお尻で押しのけてパパの膝の上をゲット

先住猫と相性が合わず

 長田さんは、猫を保護すると、動物病院に連れて行った。生後10カ月くらいだった。自分で飼おうと思ったが、どうしても先住猫のチロルちゃんとの相性が悪かった。長田さんはとても悩んで姉妹に打ち明けた。

 それを知った妹の山崎さんは「3段ケージを買ってくれたら、引き取ってあげる」と提案した。当時家には3匹の猫がいたが、かつて5匹飼っていたこともあり、大丈夫だと思ったという。

 20112月、猫は兵庫県内の山崎さん宅にやって来た。最初の飼い主が「ちびちゃん」と名前を付けていたので、そのままちびちゃんと呼ぶことにした。

怖がりだけど声の大きな猫

 ちびちゃんは、すごく声が大きかった。「まるで腹筋に力を入れて声を出しているんじゃないかと思うくらい大きな声で。窓を開けていると響き渡るんです(笑)」

 どんな飼い方をされていたのかは分からないが、顔を触ろうと手を近づけると怖がった。名前を呼んでから触らないとビクッとする。「とても怖がりで、自分からケンカを売るような猫ではありません」

長老猫ジジくん(左)は、ちびちゃんを可愛がった
長老猫ジジくん(左)は、ちびちゃんを可愛がった

 山崎家では、先住のおじいちゃん猫2匹が、ちびちゃんのしつけ係になった。

 もう1匹のはなちゃんは、自分より大きな猫が来たので最初はとまどったようだ。ちびちゃんは遊びたくて、はなちゃんに覆いかぶさることもあるが、お姫様気質のはなちゃんはシャーっといったり、バシッと叩いて怒る。

 そんな仕打ちをされても、ちびちゃんははなちゃんが大好き。近くに寄っていっては眠る。寒い時期は近づいても怒られないが、普段は少し近寄りがたい雰囲気があるのか、はなちゃんにそっと近づくのだという。

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渡辺陽
大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく」伝える医療ライター。医学ジャーナリスト協会会員。朝日新聞社sippo、telling、文春オンライン、サライ.jp、神戸新聞デイリースポーツなどで執筆。FB:https://www.facebook.com/writer.youwatanabe

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