猫の歯周病、同じ食器でうつることも 歯磨きで口の中を清潔に 

:保護猫を譲り受けましたが、当初から口臭がひどく、生後6カ月で去勢した際に歯周病が原因と言われました。どう対処すればいいでしょうか? 先住犬がいるので、うつる心配もあります。(千葉県・男性)

:毎日歯磨きし口の中を清潔に

 歯周病とは、歯をとり囲んでいる部分の病気全般を指します。初期の状態を歯肉炎といい、それを放置して症状が進行すると歯周炎になります。一般的に歯周炎の状態を歯周病と呼ぶことが多く、そうなると、口臭が強くなってきます。

 原因は歯垢、歯石です。歯磨きなどで磨き残した歯垢が固まると、歯石になります。歯垢や歯石の中には様々な細菌がひそんでいます。細菌が歯肉に炎症を起こし、歯肉炎になります。この段階だと治療しやすいですが、歯周炎になると、なかなかやっかいです。

 治療には、原因となっている歯垢や歯石を取り除く必要があります。歯肉炎の段階であれば、毎日の歯磨きが効果的です。でも歯周炎になっていると、歯周ポケットの深いところまで歯垢や歯石がついてしまっているので、全身麻酔をかけて除去しなければいけないケースも出てきます。

 いずれにしても、口臭の原因が歯周病であれば、口の中を清潔に保ってあげることが重要です。猫に毎日歯磨きをするのは大変そうですが、若いころから少しずつ慣れさせていけば、十分に可能です。予防に、歯垢除去効果のあるドライフードや、おやつ感覚で使えるデンタルガムなどをあげるのもいいでしょう。

 なお歯周病は、同じ食器などを使っているとうつることがあります。複数の犬や猫を飼っているのでしたら、それぞれ別の食器でフードや水がとれるよう、工夫してあげましょう。

【関連記事】新型コロナ、ペットから感染する証拠なし 飼い主がまず予防策を

山根義久
1943年生まれ。動物臨床医学研究所理事長、倉吉動物医療センター・米子動物医療センター 会長、東京農工大学名誉教授。医学博士、 獣医学博士。2013年まで日本獣医師会会長を務めた。

sippoのおすすめ企画

獣医師が解説 知っておきたい、猫と人をおびやかす寄生虫のこと

ときに健康を損なったり、命の危険すら及ぼしたりする寄生虫。愛猫のために、きちんと寄生虫の種類と対策を知っておくことは飼い主として必須です。

この特集について
診察室から
動物臨床医学研究所の理事長を務める山根義久獣医師が、ペットの病気に関する質問にわかりやすく答え、解説するコラムです。
Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。