保護された野良の子猫 男性の元に引き取られ、兄弟分に出会う
野良猫にエサを与えるだけでは、繁殖して子猫を増やすことにもなってしまう。そんな野良猫が産んだ子猫がきょうだいで保護された。うち1匹は男性に引き取られて、先住猫と兄弟のように仲良く暮らしている。
大阪府内にある住宅の玄関先で、猫好きな夫婦にエサをもらって生きていた野良猫が妊娠し、子猫を2匹産んだ。2018年8月にまちねこ東大阪の会がTNRをするために、母猫を捕獲、一緒にいた子猫1匹は捕獲できたが、もう1匹は姿が見えなかった。
夫婦は「家では猫を飼えないから、もう1匹も保護してほしい」と依頼した。子猫はエサをもらって人になれていたため、もう1匹も難なく抱き上げて保護することができたという。
遊び相手になる2匹目の猫を
大阪府に住む石井さんは、2017年11月に「まちねこ東大阪の会」から茶トラ猫「小麦」くんを譲渡してもらっていた。独身男性へは猫を譲渡しない団体は少なくないが、まちねこ東大阪の会は、独身でも、高齢者(後見人が必要)でも、人を見て、譲渡している。
石井さんは、小麦ちゃんを大切に育てていた。
「小麦が1歳になった頃、そろそろ2匹目がいてもいいなと思うようになりました。小麦と一緒に遊んで仲良くしてほしかったので、3カ月以下の子猫を探しました」
石井さんは、譲渡サイトでまちねこ東大阪の会が保護した子猫を見つけた。最初に目にとまった子猫に希望を出したが、別の人へ譲渡されることが決まっていた。すると、「兄弟猫もいますが、どうですか」と写真が送られてきた。
それが「とら」、生後1カ月半くらいだった。
すぐに兄弟のように
石井さんは早速、とらくんを家に連れてきてもらった。最初、先住猫の小麦くんがとらくんを威嚇したが、スタッフは「じゃれているだけなんで大丈夫、猫は上下関係をはっきりさせるためにやるんです」と説明してくれた。
実際、とらくんは少し困ったような表情をしていたが、翌日にはお互いグルーミングをするような仲になったという。
とらくんは石井さんに抱っこもさせるが、嫌な時は嫌というタイプ。ごはんやおやつをもらう時だけすり寄ってくる、いわば「ザ・猫」。
2匹は朝、石井さんの目覚まし時計が鳴ると横で待っていて、仕事から帰ってくれば迎えに出てくれる。年長の小麦くんがお兄さんのようになり、留守番の時は2匹で一緒に遊んで過ごしているようだ。男ひとりと、猫2匹で楽しく暮らしている。
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- まちねこ東大阪の会
- 殺処分ゼロ、人と動物が共存できる街づくりを目指して、2016年12月に立ちあげたボランティアグループです。2020年3月10日現在、オス384匹、メス433匹(耳カットのみ7匹)のTNRをし、163匹の保護猫を新しい家族につないでいます。
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全ての猫達を救うことはできないけれど不幸な猫達を減らすことはできる。ノラ猫なんて言葉もなくなる世の中を目指して日々活動しています。
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