子犬の留守番中のいたずら おもちゃとエネルギー発散で予防を

子犬のいたずら
子犬のいたずら

 犬は人のように本を読んだり、音楽を聴きながらリラックスしたりしません。特に子犬の時期は、おとなしいのは眠っているか、何かを噛んでいる間だけです。

 子犬が静かにしているなと思ったら、子犬を探してみてください。きっと眠っているか、さもなければ何かを噛んでいるでしょう。あなたが家で静かに過ごしたい時、子犬におとなしくして欲しかったら、しっかり遊んで疲れて眠ってもらうか、何か噛むおもちゃを与えることです。

運動や遊びが足りていれば、子犬のいたずらは減らせる

  特に日中、子犬を1匹で留守番させるような日は、留守中のいたずらは避けられません。また、飼い主が家に帰った時には犬はエネルギーの塊になって待ち構えていると考えてください。どうしても留守番をさせなければならない時は、出かける前にしっかり運動させておくことです。

 さらにお留守番の間にできることを与えてから出かけましょう。たとえば「ビジーバディ」などのフードが少しずつ出てくるおもちゃにその日の食事を入れて出かけたり、噛むおもちゃ、食べ物を詰めた「コング」などを置いて出るようにしましょう。

 そして家に戻ってきたら、その日に溜め込んだエネルギーを発散させるために、お散歩でしっかり運動させてあげてください。疲れて帰ってきてお散歩に行く元気がなければ、せめて家でできる遊びをしてあげましょう。さらに休日には一緒に長めのお散歩や外出をして、気分転換してあげましょう。運動や遊びが充分足りていれば家でのいたずらは減ります。

サークルに入れっぱなしにするのは、子犬の性格形成に悪影響が

 一方、子犬をサークルなどに入れっぱなしにして飼えば、このような問題は起こりません。大切な家具を傷つけられることもないし、子犬が食べられない物を食べて調子を崩すこともありません。しかし吠え続けたり、サークルの中をぐるぐる回り続けたり、外に出したときにより興奮しやすくなったり、イライラして攻撃的になったりします。

 周囲の環境を整えないまま子犬を好きにさせておいて、問題が起きるのも飼い主の責任ですが、逆に子犬の行動を過剰に制限して問題を回避すれば、子犬に大きなストレスを与える上、性格形成にも悪影響を与えるため、これも別の意味で無責任だと思います。

 子犬はできるだけ豊かな環境で育て、子犬にとって危険なものは届かない場所に移動するなどした上で、日頃からきちんと見守ってあげるのが良い飼い主と言えます。飼い主が子犬をしっかり観察していれば子犬の体調に異常があったときも、何が原因なのかがわかりやすく、適切な処置が行えます。

犬の幼稚園
犬の幼稚園

留守番が長い場合、子犬の幼稚園を利用するのも有効

 いずれにしても成長期の子犬を1匹で長時間お留守番をさせることは、さまざまな問題行動の原因となります。当院では現在、留守番が長い犬やエネルギーレベルの高い犬のストレス発散、そして犬や人への社会化トレーニングを含む子犬の教育のために、子犬の幼稚園(デイケア)を行っています。

 子犬を長時間1匹にしておくことは、甘嚙みや破壊行動などの問題が悪化しやすいばかりでなく、大切な社会性を身につけるチャンスを逃し、さまざまな教育の機会も失ってしまう危険性があります。このような施設を利用することで、子犬の破壊行動に悩まされることもなくなり、子犬の社会性を育む機会を与えることができるでしょう。

 ただし、犬にも相性があるため、犬の気質を見て遊びの時間の犬同士の組み合わせを考えてくれる幼稚園を選ぶようにしましょう。

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村田香織
獣医師、もみの木動物病院(神戸市)副院長。イン・クローバー代表取締役。日本動物病院協会(JAHA)の「パピーケアスタッフ養成講座」メイン講師でもある。「パピークラス」や「こねこ塾」などを主催、獣医学と動物行動学に基づいて人とペットが幸せに暮らすための知識を広めている。
この特集について
ペットのこころクリニック
犬や猫の問題行動に詳しい獣医師の村田香織先生が、ペットと幸せに暮すためのしつけや飼い方のコツをていねいに解説します。
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