猫用おせち、まず食いついたのは長寿猫 今年も元気で
明けましておめでとうございます。新春最初の話題は「おせち料理」です。やっぱり日本のお正月はこれ。猫専用のおせちがあると知って、思い切って2匹の愛猫のために買ってみました。すると、先に食いついたのは、年配の「イヌオ」(15歳)の方でした。
行きつけのペットショップに貼ってあったポスターで「うちのネコちゃんのおせち」(販売ホットドッグ)という商品を見かけました。注文しておいて、お店で冷凍された状態で受け取りました。
黒い重箱(紙製、14センチ四方)に4品の料理が入って、2200円(税別)。「謹賀新年」と描かれた可愛い猫のイラスト入りのしおりが添えられています。蓋には「お品書き」まで。
〈紫いもきんとんの栗甘露煮のせ〉
〈スモークチキンのブロッコリー添え〉
〈サーモン蒸しと彩り野菜〉
〈錦糸卵のお魚しんじょ〉
ちらりとお重の中をのぞくと、かなり凝った4品。色とりどりで美味しそうです。
ワクワクしながらお正月を待つ間に、この猫用おせちの監修者である、“犬とねこのおやつ・ごはん研究家”の「Deco」こと今戸秀子さんに話を聞いてみました。
今戸さんは、田園調布のドッグカフェ「Decos Dog Café」のオーナーで、ドッグカフェ・ブームの火付け役にもなった、ペットの手作り食の第一人者です。
「猫用のおせちは、クリスマス・ケーキと一緒に3年前から作り始めました。犬用は14年前から作っていますが、この猫ブームで、“猫用にもぜひ”という多くのリクエストをいただきました。私自身も犬と猫を飼っていて、猫が食べられるおせちがあればいいなと思ってオリジナルの内容を考えました」
好みがあって難しいとされる猫用は、どんな点に考慮したのでしょうか。
「4品すべて少量にして、デザート以外は、肉食の猫のために魚肉や鶏をメインに使いました。食べやすいように、大人気の市販の猫用おやつ(チュール)をヒントにして、オリジナルのカツオ風味のジュレを作り、ペロペロ舐めるイメージで、おかずの上にかけて嗜好性を高めています。デザートの上には蜂蜜風味のジュレをかけました」
2019年用の「うちのネコちゃんのおせち」は5000個販売。ペットショップのほか、一部のコンビニでも、人用のおせちのパンフレットに載せて大人気だったといいます。
良さが分かるのは、おとな?
さて、うちの猫のおせちへの反応はというと……。
お重のふたを開けると、まず、若いキジトラ「はっぴー」(1歳半)が寄ってきてクンクン。少し遅れて、15歳の黒猫「イヌオ」がやって来ました。
普段控えめな「イヌオ」が珍しく、やんちゃな「はっぴー」を押しのけて、お重に顔を近づけます。最初にサーモン蒸し、お魚しんじょ、それからスモークチキン……。家にやって来て15年目にして初めて見るおせちに、興味津々といった感じです。
一緒に記念写真を撮った後、それぞれのお皿にとり分けます。先にペロペロと食べ始めたのは、やっぱりイヌオでした。さすが年長。日本の食文化、おせちの良さが分かるのか。その姿を見て、「買って良かった」とじーんときました。
イヌオには持病があり、昨年は食欲を失って痩せた時期もありました。しばらく禁欲的にドライの療法食をあげていましたが、獣医の先生から「本人の好きなものを少しあげてもいいよ」といわれ、鶏や魚のウエットフードを少しあげるようにしたら、元気が戻ってきました。
実は一時は「秋の誕生日を迎えられるか」と心配もしていたのですが、無事に乗り越えてくれました。だから、おせちに目を輝かせる姿を見られて本当にうれしかったのです。
今年も良い年になりますように。みなさんのご多幸をお祈りしています。
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