繁殖された犬猫、ペットショップで販売禁止 カリフォルニア州
当会(JAVA)と協力関係にある米国の動物保護団体AWI(Animal Welfare Institute)から届いた米国のニュース2本をお届けします。
<オハイオ州>住民投票でパピーミルに歯止めを
複数の動物福祉団体が連携して取り組んでいる「オハイオ州のパピーミル(子犬繁殖工場)を改善させる活動」では、住民による法律発案、投票によって州内のパピーミルの規制を求めている。
オハイオ州は犬の繁殖に関し不適切な事業が行なわれている拠点として悪名高い。2012年、商業目的での犬の繁殖業者に関する法律が成立し、規模の大きい繁殖業者(年間60頭以上の売買を行ない、1年で犬に少なくとも9頭の子犬を産ませている業者)は、免許を取得して調査を受けることが義務付けられた。しかし、実際には機能しておらず、パピーミルにいる数えきれないほどの犬たちは、積み上げられた不衛生で狭苦しいケージに入れられており、自由に歩きまわることもできず、孤独で過酷な生活を続けている。そして、その中の母犬たちは子犬を産むためだけに存在し、限界まで何度も出産させられているのだ。
この住民法案が通過すれば、大型ケージは積み上げが禁じられ、しっかりした床板の設置が必要になる。獣医による基本的なケア、運動エリアへの自由な行き来、適切な食事と飲み水、ほかの犬たちや人間との交流などが義務付けられる。
さらにオハイオ州において年に15頭以上の犬を売買する繁殖業者すべてが、正当で人道的な基準を満たすことが要求されるのだ。オハイオ州で消費者に犬を販売するペットショップなどの商業取引業者もまた、こうした基準を満たす繁殖業者から買い付けを行なわなければならなくなる。
AWI Quarterly Winter 2017/Volume 66/Number 4 https://awionline.org/awi-quarterly/winter-2017/ohio-ballot-initiative-seeks-squelch-states-puppy-mills
<カリフォルニア州>ペットショップで繁殖業者による動物の販売禁止
カリフォルニア州は、繁殖された販売用犬、猫、ウサギをペットショップで扱ってはならない最初の州となった。
2019年1月以降、カリフォルニア州のペットショップでは、シェルター、動物レスキュー団体、公的な動物管理機関から仕入れた動物以外の販売ができなくなる。ペットショップは、動物たちを適切に扱うことと、すべての動物たちの供給元の記録を開示することが求められることとなる。
今回成立したペット救助と里親などに関する法律(The Pet Rescue and Adoption Act)は、2017年5月の議会における賛成55対反対11という圧倒的票差により法案通過ののち、上院ではさらに首尾よくことが運んだ。9月の投票では38対0という満場一致により法案は可決したのだ。10月13日にはジェリー・ブラウン州知事が署名をした。法案作成者のオドネル議員は声を発せない動物たちを守るために協力した上院の同僚たちに感謝を述べた。
この法律は、シェルターにいる動物たちに永遠の家庭を与え、パピーミルで繁殖された動物の販路を断つことにより、繁殖自体をなくそうとするものである。
AWI Quarterly Winter 2017/Volume 66/Number 4 https://awionline.org/awi-quarterly/winter-2017/california-closes-pet-shop-doors-commercial-breeders
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