猫がけいれん、おしっこが出ない、呼吸が荒い… すぐ動物病院へ
猫の病気は、人間の何倍もの早さで進行、もしくは治癒します。例えば、手術や出産をした後でも、猫は人間よりも早く元気を取り戻すことができます。その反面、病気によっては数日で命を落としてしまうこともあるのです。悲しいことにならないためにも、飼い主さんが重篤な病気の兆候を見落とさないように日頃から注意しておく必要があります。ここでは、すぐに動物病院へ連れていくべき猫の症状についてご紹介します。
病院に連れていくべき猫の症状 けいれん
けいれんの原因はさまざまありますが、特発性てんかんや脳腫瘍、脳炎などによって引き起こされるけいれんは、命に関わることもある危険なものです。
それ以外の原因としては、低血糖や低カルシウム血症などの代謝異常が挙げられます。また、夏場に突然起こるけいれんは、熱中症のおそれがあります。なお、眠っているときにピクピクと手足を動かすことがあるのは、浅い眠りであるレム睡眠中によく見られる行動です。これは、けいれんではないので心配はいりません。
病院に行く判断
5分以上けいれんが続く場合や、全身にけいれんが起きて意識を失ったり、吐いたりする場合は、即座に動物病院へ行く準備をしましょう。
注意点
けいれん中の猫は興奮状態にあり、危険なので、ふれたり、抱き上げたりしてはいけません。
また、けいれんは見た目のショックが強いため、慌ててしまいがちですが、まずは飼い主さんが冷静さを保ちましょう。可能であれば、獣医師に見せるための動画を撮っておくと、診察がスムーズです。
病院に連れていくべき猫の症状 おしっこが出ない
1日以上、おしっこが出ないときは、命に関わる緊急事態が起こっています。この場合、すぐに動物病院へ連れていかなければいけません。また、おしっこが出ていたとしても、非常に少量であったり、トイレに頻繁に行くのにあまり出ていなかったりした場合も、何らかの問題が起こっている可能性があります。
さらに、おしっこをするときに痛がる、またはトイレ以外の場所でおしっこをしてしまうといった症状も、何らかのトラブルのサインです。
原因
前項のような症状の原因としては、尿道がふさがってしまう尿道閉塞や、膀胱炎などが考えられます。
普段から気を付けること
異常に気付くためには通常を知らなければなりません。おしっこの異常に気付くためには、普段のおしっこの回数や量を気にしておきましょう。そうすれば、「いつもより回数が少ない」「いつもよりもおしっこに行く回数が多いのに量が少ない」など、ちょっとした変化にもすぐに気付けます。
猫が普段とは違う様子を見せたら、「トイレを失敗するなんて!」と怒るまえに、病気のサインではないか疑ってみましょう。
病院に連れていくべき猫の症状 呼吸が荒い
元気な猫の呼吸は穏やかで、静かです。また、猫は我慢強いことから、調子が悪くても目に見えて呼吸が荒くなることはあまりありません。つまり、猫の呼吸が荒くなっているということは、かなり調子が悪くなっている可能性が高いといえるでしょう。さらに、普通、呼吸をすると胸は上下しますが、胸を使わずにおなかで呼吸をしている様子が見られたときは、緊急を要します。
原因
呼吸が荒くなる原因には、熱中症や心筋症、喘息や胸水が溜まっていることが考えられます。また、稀に重度の貧血などが原因になることもあります。
対応
呼吸が荒い場合は、猫を揺り動かさないように気を付けながら、できるだけ迅速に動物病院へ連れていきます。そのときに、猫の状態や調子が悪くなったときの様子などを説明できるようにしておいてください。
また、夏場、熱い部屋の中で留守番をさせていたときなどは、熱中症になっているかもしれません。特に猛暑は、猫にとって危険ですから、猫だけで留守番をさせるときはエアコンの設定温度を高めにして、冷房をかけておくと良いでしょう。人が家にいるときは、脱走の危険がないよう対策をした上で窓を開けるなど、風通しを良くしてあげるのもおすすめです。
進行が早い猫の病気、間違いのない判断を
前述したように、猫の病気の進行は早いものです。動物病院へ行く判断を誤ると、たいへんなことになりかねません。猫の命は飼い主さん次第ということを肝に銘じて、気を付けてあげてください。
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