愛猫が喜ぶ地元産シカ肉フード 猫好き男性が脱サラして販売

「ニャミー」を開発した小林一樹さん=甲府市大津町

 猫の生活用品を開発、販売する「猫株式会社」(山梨県南アルプス市)が県産のシカ肉を使ったキャットフードを開発した。「食の安全」には特に気を使い、原料は全て生産地や流通の履歴が明らかな純国産だ。

 商品名は「Nyummy(ニャミー)」。社長の小林一樹さん(36)は猫の世話のために大学を中退した「猫好き」だ。ペットフードの原料の多くが公開されていない現状に疑問を抱き、脱サラして起業。ネットで支援を募る「クラウドファンディング」で資金を集めた。

 原料は小林さんが全国に足を運び、生産者や加工業者と交渉したという。専門家やペットフード開発者らから話を聞くなどして動物栄養学を学びつつ、SNSでモニターとなる猫を募り、飼い主へのアンケートや猫の健康診断などを繰り返して完成させた。

 「ニャミー」は、県産のシカ肉と牛肉が主原料で、有機玄米や鶏肉、こんぶ、きなこなどの「食品」を配合。「人が食べられる鮮度」にこだわり、シカ肉は解体後に数日間熟成させてうまみを増やしたものを、玄米は消化しやすいように炊飯したものを加工した。

 1月からネットなどで販売を始めたが、初回生産の800袋は予約だけで完売。現在も全国の愛猫家から注文が相次いでいる。

 小林さんは「猫はかけがえのない家族の一員。ニャミーを食べて一日でも長く健康に過ごして欲しい」と話す。今後は成長期や味の好みに合わせたフードのほか、ドッグフードの開発も検討しているという。

 購入などの問い合わせは、同社(055・225・5659)かウェブサイト(http://cat-log.com)へ。

ニホンジカ捕獲数、10年で5倍超

 県のまとめによると、野生鳥獣による2016年度の農林業被害額は約6億8200万円で、うち約3億円はニホンジカによるものだった。森林の枝葉や樹木の皮が食べられる被害などが報告されている。

 県は環境省のガイドラインに基づき、23年度までに県内のニホンジカを11年度の半分にあたる約3万2千頭に減らす目標を掲げる。みどり自然課によると、県内の捕獲数は年々増加しており、16年度に捕獲されたニホンジカは約1万4千頭と10年前(約2600頭)の5倍以上になった。

 16年度末現在、県内のニホンジカは約6万3千頭と推定される。県の担当者は「ニホンジカの増加で、生態系への影響も懸念されている。生息数を減らす取り組みを続けるとともに、捕獲したシカの有効利用も推進したい」と説明する。

(黒石直樹)

<関連記事>
猫のために大学中退… 脱サラして、猫の生活用品を開発・販売

朝日新聞
朝日新聞に掲載されたオススメのペット記事を紹介しています。

sippoのおすすめ企画

「めざせ20歳!」大人気!服部先生のsippo猫塾、5月スタート

「猫の食事」、「老猫の看取り」などの厳選されたテーマを、「東京猫医療センター」院長の服部幸獣医師から毎月1回、東京・築地で学びます。愛猫が20歳まで生きることを目指して、飼い主として何ができるのか、ぜひこの機会に学んでみませんか。

Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。