「紀州犬」審査会 立ち耳や巻き尾、性格で審査
国の天然記念物に指定されている紀州犬を審査し、優良紀州犬として県の台帳に登録するための審査会が19日、津市の結城神社であった。三重県内で飼育されている紀州犬3匹が容姿や気性などの審査を受けた。
紀州犬は紀伊半島で狩猟用として飼われてきた犬で、しっかりと立った耳やくるりと巻いた尾などが特徴。審査会は紀州犬の保存と繁殖の機運を高めるため、県が1951年から毎年開いており、昨年度までに823匹が登録された。
この日の審査では3人の審査員がメモを取りながら毛質や尾の形、気性などを観察した。松阪市の奥野悦子さん(72)の雌の紀州犬「阿波鉄春姫号」だけが審査に合格した。
審査員の岸川徳成さん(68)は「気性がしっかりしていて、周りに人がいてもおじけずに堂々としていた」と評価。奥野さんは「うれしいです。紀州犬は人間に忠実で、世話をしてあげただけの分を返してくれる。この子は私の生きがいです」と喜んだ。
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