猫にズボン? お洋服を着せた本当の理由

ベストを着たモモとあんず
ベストを着たモモとあんず

 我が家の2匹の猫に不協和音を起こし、ストレスの元となった「エリザベスカラー」。避妊手術の後に使ったのが最初でしたが、再度使うときがやってきてしまいました。


 ビビりサバトラのモモが、謎の皮膚病にかかってしまったのです。


 この皮膚病との付き合いは長きにわたり、ようやく完治のきざしが見えてきましたが、それはまた別のお話で。


 皮膚病の最初の兆候は、足の付け根でした。気付いた時には赤くなっていて、膿んでしまう一歩手前といった感じでした。


 モモの皮膚病は、以下のような過程を踏んでいるようでした。


 何かかゆいな~ → ザリザリした舌で舐める → 毛がなくなる → もっと舐める→ 皮膚が赤くなる


 何しろ、舐めるペースが速いようで、あっという間に進行するので、気が付くのが遅れてしまいました。


 病院に連れていくと、かゆがる理由までは特定できないものの、ステロイドの注射を打ち、ひとまずかゆみを抑える処置をしました。


「これで、かゆみは収まります。あとは舐めなくなれば、赤みはひくでしょう」


 そう獣医さんに言われて、家に連れ帰ったものの、モモはかゆみがひいても気になるようで、どうしても舐めてしまうようでした。


 そこでまた登場するのが「エリザベスカラー」なのですが……。


 これを付けると、仲良し猫のあんずが、モモに近づかなくなってしまいます。


 そこでエリザベスカラー以外で、舐めない方法はないかと考えた結果、「服を着せる」という方法が浮かびました。


 小型犬がおしゃれに着こなしているあれです。


 しかし、犬や猫の服といえば、通常はベストのような状態なので、足の付け根は丸出しです。


 ちなみにモモは、背中の一か所を舐めすぎて1円ハゲができたこともあるので、その時はベストでも効果てきめんでした。エリザベスカラーだと一切身体を舐められませんが、服の場合は脚を舐めたり、顔を手で洗ったりもできます。猫の場合、服を着せること自体を嫌がることもありますが、モモはそれほど抵抗を感じていないようだったので、結構長い期間、服を着せていました。


 話を戻すと、足の受け根の場合は、ベストでは無理。ということで、猫用のズボンをモモのサイズに合わせてオーダーメイドでネット注文する、という贅沢行為をいつの間にやら夫がしておりました。(良質な子供服並みの価格)


 しっぽに穴が開いていて、両足を通したあと、腰のところをマジックテープで留めて履かせます。


 ところが……まず、ベストと違って履くのを嫌がるし、履いても隙あらば脱ごうとするので、いつの間にかマジックテープが緩んで脱げていることもしばしば。


 そんなことから、猫にズボン方式は、そう長くは続きませんでした。


 そのあと、ズボンではなく、上下つながったロンパース(赤ちゃんが着ているつなぎ服)を導入しましたが、これも無理やり脱ごうとして、そこそこのストレスのようだったので、そう長くは続きませんでした。


 つまり、我が家のモモの場合、ストレスの度合いは以下の通りでした。


 エリザベスカラー > 上下服&ロンパース > ベスト


 猫が身体を舐められないことがこんなにもストレスになるとは、飼うまでは知らなかったけど、猫にとってストレスのない方法を、考えていかないといけないですね。


(ヤスダユキ)

sippo
sippo編集部が独自に取材した記事など、オリジナルの記事です。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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