救い続ける 犬の殺処分ゼロを続ける川崎市動物愛護センター

夕方、散歩に出かけるミックと獣医師の池田史朗さん。ミックは昨年8月に保護されて以来、川崎市動物愛護センターで、もらい手を待つ。食欲を失うなどの症状が出るアジソン病を患うが、薬で治療を続け元気を取り戻している。「数年前なら処分されていましたね」と池田さん。年内にいい家族との出会いがあればと願う=神奈川県川崎市高津区
夕方、散歩に出かけるミックと獣医師の池田史朗さん。ミックは昨年8月に保護されて以来、川崎市動物愛護センターで、もらい手を待つ。食欲を失うなどの症状が出るアジソン病を患うが、薬で治療を続け元気を取り戻している。「数年前なら処分されていましたね」と池田さん。年内にいい家族との出会いがあればと願う=神奈川県川崎市高津区

 捨てられた犬や猫などの行政による殺処分が全国で年間10万匹を超えるなか、神奈川県川崎市動物愛護センターでは、2013年度から犬の殺処分ゼロを達成している。職員たちの努力、飼い主のモラルの向上、そしてボランティアによる譲渡活動の高まりが、小さな命を救っている。

(末尾にセンターの写真特集)

 同センターでは今年7月から譲渡会を毎月催すようになった。施設は市民に開放され、子どもたちに命の大切さを伝える動物愛護教室を、昨年度は51回開いた。

 職員たちの一部は獣医師でもあり、犬や猫の去勢・避妊手術も担当。子猫にミルクを与え、犬との散歩も欠かさない。現在、職員全員で約60匹の犬や猫の世話をする。猫については昨年度、犬の約3倍となる437匹が同センターに収容され、うち12匹は獣医師の麻酔薬で処分された。

 角洋之所長(54)によると、同センターでは30年ほど前は多いときで年間約8千匹の犬や猫を殺処分した。「ゼロにできたのは、持ち込まれる数が減ったからに過ぎない。増えれば、また処分せざるを得ない」
(写真・文 杉本康弘)

(朝日新聞2015年11月28日掲載)

朝日新聞
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