愛犬の正常な呼吸数、知ってますか?

 呼吸とは、空気が口もしくは鼻腔から咽頭、喉頭、気管を通り、肺で二酸化炭素と酸素を交換する――という一連の流れのことです。ご存じの通り、生命維持には絶対に欠かせない生理的現象です。

 この呼吸を計測することで、病気が発見できることがわかってきました。

 計測は「安静時呼吸数」が対象になります。すなわち、犬がリラックスして横になっている時などに計測することが最も大事であり、1分間の呼吸数が目安になります。

 横になっている犬の胸のあたりのふくらみが上下することを一回の呼吸として計測します。15秒で何回上下したかを4倍してもらう方法が一般的です。

 そして犬の場合、正常な安静時呼吸数は1分あたり15~25回とされています。この呼吸数よりも多い場合は何かしらの病気が考えられます。

 では、呼吸が速くなる原因にはどのようなものがあるかというと……

・発熱
・痛み
・興奮
・気管支炎や肺炎などの呼吸器疾患
・心臓病
・肺水腫

 などがあげられます。

 呼吸数は、基本体重や年齢に影響を受けないと言われています。「高齢になったから」というのは変化の理由になりませんので、常に気をつけてあげる必要があると思います。

 まずは愛犬の安静時呼吸数を計測し、正常な呼吸数かどうかを確認してみてください。

佐藤貴紀
1978年生まれ。白金高輪動物病院・中央アニマルクリニック顧問獣医師。日本獣医循環器学会認定医。 獣医師によるペット情報を動画配信中! シュガーペット:https://www.youtube.com/watch?v=4sp_caWbwPM&feature=youtu.be

sippoのおすすめ企画

sippoの投稿企画リニューアル! あなたとペットのストーリー教えてください

「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!

Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。