自由に生きる我が家の猫「あんず」と「モモ」
自由に生きる我が家の猫「あんず」と「モモ」

猫って自由! 夏に冬用ベッドで熟睡、飼い主の足をザリザリペロペロ

 猫とは大変自由で、好き勝手に生きている象徴のような存在。つまり、「飼い主がこうしてほしい」と思うことと真逆のことをするのが得意です。今回は、飼い主の希望と違うことをする猫の自由な行動について紹介していきます。

初夏に冬用のハウスに入る猫

 我が家の猫らの“自由ぶり”は最近で言うと、寒い冬に備えて昨年用意した箱型ベッドに、暑くなってからようやく入るようになったこと。

猫の寝起き
箱型ベッドでくつろぐモモ。寝起きで目つきが悪い

 屋根付きベッドでぬくぬく暖まって欲しいと、昨年の初冬に購入した猫用の箱型ベッド。最初は3歳娘のおもちゃにされてしまい、猫らが遠ざかってしまったというのもありますが、娘が飽きてからは猫がくつろげるよう、置き場所を変えたり、中に入れるタオルを変えたり、飼い主なりに環境を整えておりました。

 が、猫らはたまに覗いたり、数分入ったりする程度で、冬が終わりました。そして春も過ぎ、初夏に差し掛かった今、ようやく箱型ベッドで眠る猫らの姿を見かけるようになったんです。

2匹の猫
わかりにくいですが2匹で入っています。下の足はモモの足で、頭はあんず

 しかも、今日は蒸し暑いなぁ……という日に限って、冷房もつけていないのに箱に入っているのですから、謎でしかありません。1匹でも狭いのに、2匹で入っていることもしばしば。狭い箱にみっちり入っているときは、2匹とも安心感でいっぱいなのか、よく眠ります。暑くないのか……。

 箱型ベッドを購入して半年近く経ち、ようやく見慣れたのが初夏になってだったからのか、猫らはさほど暑さを感じていないからなのかわかりませんが、猫の行動は読めません。

起きて欲しいときは寝ている猫

 また、先日ビデオ会議システムを使って仕事相手の方とお話した時も、猫らは自由でした。お相手の方のお宅にも猫がいて、抱っこされている猫のカワイイ姿をパソコン上で見せていただいたので、うちも見せたい!と、周りを見ると……こんな時に限って近くに猫がいない。

 周りを探すと、サビ猫のあんずはキャットタワーの最上部、キジトラ猫のモモは遠い場所の窓辺でそれぞれぐっすり気持ちよさそうに熟睡中でした。わざわざ起こしてパソコン前に連れてくるのも、パソコンを持っていって猫の姿を映すのも一苦労なので諦めました。

キャットタワーと猫
キャットタワーの上にいるあんず

 その数日後、同じ方とビデオ通話で話したときは、近くで寝てくれていた猫2匹。でも寝ている猫を抱っこするのも悪いので、寝ている猫が画面に映るようパソコンを近づけてみました。

 すると「何なの?寝てるんだけど?」とばかりに、イライラ顔のモモ。すごい目つきで睨む姿が画面いっぱいに映ります。あんずに至っては微動だにせず、熟睡を貫いておりました。

カメラ目線の猫
寝ているときにカメラを向けると、起きる確率の高いモモ。あんずは起きない

 あんたたち……いつもは甘えて膝に乗ってくるくせに、こんな時に限って愛想をふりまいてくれることはないんだね……。もちろん、そんな姿もカワイイんですけどね。

寝て欲しいときに限って大暴れする猫

 一方、オンラインでヨガの指導を受けていた時のこと。部屋にヨガマットを敷いて、インストラクターさんの声に従って体を動かしていると、サビ猫のあんずが「何してんの?アタシも混ぜて」とばかりに乱入してきました。

転がる猫
“猫めしや”をするあんず

 あんずは、ポーズを取る私の足元でちょこまか動いたり、足をペロペロ舐めるので、ヨガどころではありません。抱っこしてモモのところへ連れて行ったり、オヤツをあげてもすぐに戻ってきてしまいます。

 ヨガとはワイワイやるものでなく、精神統一して己と向き合うもの。あんずがいると己と向き合うというより、猫とキャッキャと戯れることで、猫との調和は図れました。画面の向こう側のインストラクターの方は「猫ちゃん、かわいいですね」と言ってくれたし、違った意味でのストレス解消なのかもしれません。

 飼い主がしてほしいこととは違うことをする、という意味で言えば、猫からの「お礼」について。

 特にサビ猫のあんずは、私がオヤツをあげたり、毛づくろいしてあげたりすると、必ず「お礼」をしてくれます。そのお礼は、舌でペロペロ舐めてくれること。とてもいじらしく、微笑ましい姿ではあるのですが、猫のザリザリした舌で直接肌を舐められると、私のような中年の乾燥した肌には刺激が大変強く、痛さとくすぐったさが混じって、悶絶してしまうんです。

 そんな時は「あんちゃん、お礼してくれるのは嬉しいんだけど……」と前置きして、そっと靴下を履きます。“2~3ペロ”くらいなら我慢できるところ、あんずは大変しつこい猫なので、ちょっと我慢すると“高速連続ペロペロ”がスタートしてしまうため、最初から靴下を履いて防御することが多い昨今です。

 それはそれで、あんずが「あ、靴下だ……これじゃお礼にならない」とばかりに、すぐにやめてしまって申し訳ない気持ちになるので、あえて無防備な足をあんずに見せて、3日に1回は耐えるようにはしています。

寝ている猫
寝ているモモの姿

 この通り、飼い主の希望とは全く違うことをする猫らではありますが、むしろそれこそが猫らしさであり、猫の良いところなので、毎日が楽しくなるというお話でした。

(次回は7月21日公開予定です)

【前の回】ビビりの「モモ」まで! 留守番中に猫たちがノリノリで遊ぶキャットシッターさん

安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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