今年16歳を迎える「ココ」 たまらないシニアのかわいさに愛情は日々深まる
我が家の“ミニピン軍団”の長老であり、亡き「ピン」とは母親違いの実妹「ココ」は、今年の8月で16歳になります。
生命力にありがとう
悪性リンパ腫だったピンが虹の橋を渡って行ったのは11歳5カ月だったので、3歳違いのココがピンの享年を超えたときには、ココの生命力に対し、心から「ありがとう」と伝えたものです。
以来、お正月を迎えると、まず「今年でココは何歳になるんだっけ?」と私に聞いてくる夫に、「12歳だよ」「13歳になるよ」「14歳だって。ビックリだよね」などと答え続け、今年は「16歳」に。答えた私も「え? ほんとに、そうだっけ? 合ってる?」と指を折り確認してしまったほどでした。
ちゃんと合っています。2006年8月30日生まれだから今年で16歳。
ピンとは違って、お母さん犬が極小犬ということで、「これより大きくならないかもしれません」と教えてくれたのは沖縄のミニピン専門ブリーダー『ハウスドッグ』の島袋さんでした。
ココは、チャンピオン犬の育成に専念すると決めた島袋さんにとって“最後の犬”で、買い手がいなければ、そのまま島袋さんが育ててくれるはずでした。
犬のことが大好きだった
ココを迎えたきっかけは、「多頭飼いにしたほうが先住犬は長生きする」という話を夫が聞いてきたから。でも、自分のことを人間だと思っているふしがあったうえ、犬嫌いだったピンにとって、ココの存在は、ずっと「犬が来た」「犬がいる」という感じだったと思います。
一方、ココは犬が大好きで、ドッグランでも、お散歩中でも、大型犬でさえ自分から寄って行って挨拶。何かにつけてお腹を出して、「なでて、なでて」とアピールしたものです。
目は見えなくても家の中は熟知
何度も書かせていただいているように、ココは失明してしまっています。白内障が進んでいたのに、なかなか病院に連れて行かなかった私のせいです。
目が見えなくなってからの最大の特徴は、ゴロンと寝返り、お腹を見せなくなったことです。たぶん、その動作をするのが怖くなってしまったのだと思います。あれだけ大好きなことだったのに……、ごめんね、ココ……。
そして、お散歩は、瓶やブロックなどに顔をぶつけてしまうのと、超近距離をグルグル回るだけなので、ほとんど行かなくなってしまいました。
これにも自分を責め続けましたが、「小型犬ですからね、おうちの中を歩き回るだけでも十分、運動になりますよ」と言ってくださった獣医さんに救われつつ、ココにはできる限り、家の中で動いてもらっています。
すごいなぁと思うのは、ココが家の中を熟知していること。リビングに置いてある自分のベッドには家のどこからでも戻ってきます。バルコニーからも、玄関からも、私たちの寝室からも、キッチンからも……。本当に迷わず、戻ってくるのです。最初の頃こそ柱や家具の脚にぶつかっていたましたが、いまは、それもほとんどと言っていいほどありません。
クゥクゥと鳴いて伝えるように
食欲もすごくあって、私がゴハンの用意をしていると、ハンターやマルよりも先に私の足元にやってきて「早く、早く」とでも言っているかのように、すごく吠えます。
早食いで、以前は食べ終えた途端、ピンやハンターのお皿に直行して横取りしていたのですが、いまはスピードがややゆっくりになりました。でも、量は減らしていないのに毎日、間食してくれます。
目が見えないことをココがどう理解しているかどうかはわかりませんが、「クゥクゥ」とよく鳴くようにはなりました。何を訴えているか、残念ながら、その大半はわかりません。
鳴き声はほぼ同じですが、タイミングはバラバラ。その度に私が「ココ、どうしたの?」「なぁに?」と話しかけるのを待っているかのように、ずっと鳴いています。
でも、夜の「クゥクゥ」はトイレに行きたいとき。夏場、一人でリビングに寝ていたときのココは、しょっちゅうトイレに起き、その度に寝室にいる私を呼びました。それが一晩に4~5回あったときには、これが一生、続くのかしら……と正直、憂鬱になったこともありました。
いまは寒いからか、ハンターやマルと共に私たち夫婦と同じベッド寝ていて、朝までグッスリ寝てくれる日も増えました。
日々深まる愛情
ハンターやマルと比較すれば、単調と言えるココとの一日。保護犬のハンターや、繁殖引退犬のマルとは異なる“犬生”であるため、注ぐ愛情の種類が違っているような気がしたときも、正直ありました。
ですが、ココへの愛情は日々深まるばかり。老犬のかわいさというのは、やはりたまらないものがあるのです。
そして我が家では正確な誕生日が唯一わかっているココ。2006年8月30日生まれのココが今年も無事、誕生日を迎えられるよう、そして、もう二度と後悔をしないよう一緒に暮らしていきます。
(次回の3月8日公開予定です)
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