クリスマスに猫用トンネルをプレゼント! 遊びに誘うも……あれ? そっち??

 なんとなく季節を感じにくい今年も、平等にクリスマスはやってきます。12月も過ぎたころ、猫と暮らす編集者さんに「クリスマスは、猫ちゃんに何かしますか? うちはごはんを少し豪華にする程度かな」とか言われて、ハッとしました。なんにも考えていなかったから……。

 猫に愛情がないわけではないのです。そもそも私はクリスマスに何かをする、という習慣が欠如していて、2歳の娘のことですら、本人がよくわかっていないのをいいことに、夫任せにしているんです。

 しかし、せっかくクリスマスにペットに何かプレゼントをあげる、ということに気づいた今年は、何かをしようと考えてみました。

猫用トンネルをプレゼント

箱のニオイをかぐキジトラ猫モモ
箱から出す前から始まる“モモちゃんチェック”

 ごはんを豪華にすることで喜ぶ猫ちゃんなら、それが一番でしょう。しかし、我が家の猫、特にキジトラ猫のモモは、食事内容がどうでもいいタイプ。あんずは喜ぶかもしれませんが、モモの分まで横取りしかねないので、不平等になってしまいます。

 さらに、あんずは好みにうるさいので、飼い主が豪華だと思ってあげても、気に入らない可能性も大いにあります。ということで、家のおもちゃに飽きてきた猫らに、新たなおもちゃをプレゼントしよう!と考えました。

 実は、以前から欲しかった猫用の「トンネル」。探してみると、意外とお手軽に買えるものが色々とありました。なぜ、今まで買わなかったのだろう……。ネットでポチリとして、その翌日には届きました。

いざトンネル投入!

猫用トンネルのニオイをかぐキジトラ猫モモ
ニオイをチェック

 娘がいるときにトンネルを出すと、猫に遊ばせるどころではなくなるので(また別のお話で……)娘が寝静まった夜にトンネルを出しました。

 私が購入した猫のトンネルは、ガサガサと音の出る素材でできていて、いかにも猫が好きそうです。これは、猫が喜ぶに違いない!

 ちょうどあんずが私に「ニャーニャー」まとわりついて、かまって攻撃を始めていたので、遊びのタイミングもばっちりです。

 折りたたまれたトンネルを伸ばして、遊べるようにしてみました。

「ホラ、あんずー新しいおもちゃだよー」

 すると、あんずは「え、何それ……気分じゃないよ」とでも言いたげに、爪をとぎに行ってしまいました。ちなみに、クリスマスに爪とぎ用の段ボールを新しくしたので、これは喜んでくれたようです。

 あんずはトンネルを警戒していますが、意外と新し物好きなのが、ビビり猫のモモなんです。新品のトンネルのにおいをクンクン嗅いで、“モモちゃんチェック”を始めました。

「モモちゃーん! 中に入れるよー遊んでごらん」

 そう伝えてみても、中に入りそうで、入らないモモ。頭を少し突っ込んでは、すぐに出す、という動きを繰り返しています。

「モモちゃん、怖くないよ」

 トンネルの向こう側から誘ってみても、モモは覗きながらもモジモジしています。トンネルの途中に顔を出す穴があるので、上から手を入れてみましたが、興味は示すものの、一歩が踏み出せない様子でした。

猫用トンネルに頭をつっこむキジトラ猫モモとサビ猫あんず
トンネル両端でお見合いする2匹

 そんなやり取りを見て、やっとあんずも参加し始めました。トンネルの両端から顔を覗き合う2匹の猫。何ともかわいいですが、もっとトンネル遊びを満喫してほしいものです。

猫じゃらし投入で、遊び方が変化

 2匹とも、このままでは一歩も中に入りそうにないので、“猫じゃらし”を投入することにしました。これで誘えば、間違いなく中に入る! そう確信しながら、猫じゃらしを持ち出しました。

「ホレホレ、楽しいぞ~」

 じゃらしをトンネル上部の穴から中に入れてみると、たちまちモモが大興奮。トンネルにスルッと入り、じゃらしめがけて猛突進。

 ものすごい食いつきに、じゃらしが私の手から離れると、モモはじゃらしをくわえてトンネルの外へ出てしまいました。そして、じゃらしに食いついて、“ガウガウ”しています。“獲物”にとどめでも刺しているのでしょうか。

 あんずは、そんなモモをボーっと見ていましたが、モモが離したじゃらしに食いついて遊び始め、取られたモモがまた取り返し、ヒートアップする2匹。

猫じゃらしで遊ぶキジトラ猫モモとサビ猫あんず
いつもは見向きもしないじゃらしを取り合う2匹

 ……もう、トンネル関係ない。

 普段はじゃらしで誘っても、「何ですか、今さら猫じゃらしですか。そんな子どもだましじゃ、我々興奮しないんですよ」という感じで、見向きもしないくせに、トンネルの登場により、古いおもちゃでも新たな遊びになったようです。

 結局、あんずがなかなかトンネルに入ってくれなかったのですが、モモが疲れて休んでいると、あんずがそっと中に入っていました。トンネルで“遊ぶ”というより、くつろいでいる様子でした。

トンネルでくつろぐサビ猫あんずとそれをながめているキジトラ猫モモ
トンネルでくつろぐあんず

 そんな感じで、トンネルにまつわる遊びを始めて30分。最近では飽きてしまって30分も遊んでいられないので、やはりトンネルという“新たな風”が、2匹を楽しませてくれたのでしょう。

 ふだんから愛情をかけていても、“クリスマスだから”“誕生日だから”など理由をつけて、何かしてあげるのもいいことだなと改めて感じたのでした。

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安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この連載について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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