「オヤツをくれるまで諦めない!」 猫よ、その根気を娘に教えてやってくれまいか

オヤツが欲しくて鳴くサビ猫「あんず」
オヤツが欲しくて鳴く「あんず」

 我が家のサビ猫あんずは、オヤツに激しい執着を見せる猫です。

 あんずがオヤツを欲しがるタイミングは主に、私が帰宅したときと、あんずが起きたとき。

 なので、私が何度か外出するとその度に欲しがるし、あんずが何度か昼寝しては起きるということをする日も、何度も欲しがります。

諦めない猫

 あんずの好きなオヤツは、乾燥した鶏ササミ、にぼし、かつおぶしです。

 ヘルシーなものばかりとはいえ、オヤツといえば、主食の栄養バランスの整ったカリカリよりも、栄養より味を重視した食べ物。あんずは、もともとそれほどたくさん食べる猫でもないので、オヤツでお腹いっぱいにされると、栄養のあるカリカリを食べなくなってしまうので困ります。

 なので、1日にそう何度もあげられない……。ということで、11回が理想ですが、せいぜいオヤツは2回までにしています。

 しかし、あんずのオヤツの欲しがり方たるや、すさまじい迫力なんです。

 威嚇する、とかいうわけではないのですが、とにかく“圧”がすごくて、根負けしてしまうこともしばしば。

 オヤツは12回、と決めていても、「ニャー! ニャー!(オヤツくれ)」と鳴かれたときは、無視し続けてもやめることはありません。遊びたくて鳴くときも、遊ぶまでつきまとって鳴き続ける、あんずはとにかく諦めない猫なのです。

 鳴きながら私についてくる姿は大変微笑ましいのですが、疲れて帰ってきたときや、子どもの世話がかかるときなどは、私もサクサク動けなくて、「オヤツをよこすまで、お前につきまとって鳴き続けるぞ~」と脅されている気分になります。 

 そんなときは、「オヤツは12回まで!」の約束はすんなり解除され、言われるがままに、少しだけオヤツを与えてしまうダメな飼い主です。

寄り添って寝るキジ猫「モモ」とサビ猫「あんず」
穏やかな2匹

オヤツ=愛情?

 そんなオヤツ大好きなあんずにとって、オヤツとは“愛情を確かめるための道具”なのかなと思うことがあります。

 ひとつめの理由は、夫や娘に、私の代わりにオヤツを与えてもらうと、それを食べた後にまた私にねだりに来るからです。

「あんた(私)からまだもらってないよ! もらうまでつきまとって鳴き続けるよ!」

 という具合に、オヤツを食べても鳴きが止まりません。なので、夫にオヤツを代行してもらうのはナシにして、娘の場合は猫にオヤツあげたい、というときは、私も後から爪の先ほどのオヤツを追加であげるようにしています。

娘ににぼしをもらうサビ猫「あんず」
娘ににぼしをもらうあんず

 オヤツ=愛情確認だと思う理由の2つ目は、1日にオヤツを何度も欲しがるときに、ブラッシングしてやったり、抱っこして遊んだりすると、それで気がすんでくれることもあるからです。

 たくさん触れ合ったあとに、オヤツのことを忘れて常備されているカリカリのところへ行って食べてくれると、なんだか“勝った”ような気持ちになって爽快です。

 じゃあ、常にそうすれば、オヤツの回数をコントロールできるのでは、という話かと思えば、私の勝率は1割程度……。

つまり、どんなに抱っこしても撫でても触れ合っても、「ニャーニャー!!(そんなことより、オヤツまだもらってないんですけど!?)」と怒ってくることのほうが多いので、やっぱりオヤツそのものが欲しくて鳴いているのかな……とも思います。

 愛情を確かめているにしろ、オヤツが欲しくて鳴いているにしろ、私に何かを訴えかけてきて、それを実現させようとしていることは明らかです。

 まだわずかな単語しか話せない1歳カ月の娘にも似たようなところがあるので、猫も言葉が離せないなりに、私とコミュニケーションをとってくれようとしているのだなと愛おしく感じます。

 私はかなり早めに諦める人間なので、あんずのガッツを尊敬しています。1歳の娘にも“諦めない心とはどういうものか”ということを是非教えてやってほしいものです。

じゃれ合うキジ猫「モモ」とサビ猫「あんず」
じゃれ合う2匹

“目”で訴える相棒猫

 一方で、相棒猫のモモは、オヤツをまったく必要としない猫です。

 モモは目の前にオヤツがあっても気が向かなければ食べないし、あんずに取られてしまっても、ただ見ているだけ。オヤツって、猫も犬も、人だって必要だと思っていたので、猛烈にオヤツを欲しがるあんず以上にちょっと変わっているような……。

 そんなモモは、何かを訴えてくることがほぼない猫ですが、甘えたいときは、鳴くより“目”で訴えかけます。

じっとりとしたまなざしのキジ猫「モモ」
じっとりとしたまなざしのモモ

 ごくたまに、じっとりとしたまなざしで「甘えたい……」と訴えかけてきます。しかし、「おいでー」と声をかけても、私から抱っこしても逃げてしまうので、モモの訴えはとりあえず放置して、モモから膝に乗ってきたり、そばに寄ってきたりするまで待つしかありません。

 飼い主としては、訴えの強すぎる猫、目で訴えるわりになかなか通じ合えない猫、どちらの心も満たしてあげたいのですが、猫の繊細な気持ちとぴったり合う、というのはなかなか難しくて、これからも楽しみながら試行錯誤し続けます。

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安田有希子
2015年からsippoにて「猫アレルギーですけど」の連載開始。2匹の元保護猫と暮らして4年目に猫アレルギーが発覚するも、平和に暮らす。猫の好きなパーツは、小さく並んだ門歯。幼少の頃「うちのタマ知りませんか?」のすごろくに大ハマりした年代。栃木県出身。

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この特集について
猫アレルギーですけど
普通の家で飼われている猫「あんず」と「モモ」。飼い主の主婦が、2匹との生活や発見をユニークな視点で切り取る人気連載です。
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