店に迷い込んだ子猫 捨てるという上司に「私が飼う」と宣言した

 ホームセンターの荷受け場に迷い込んできた黒い子猫。危うく山に捨てられそうになったが、「私が飼う」と従業員に引き取られた。その後、子猫は人が大好きな猫に育った。

(末尾に写真特集があります)

 大阪府に住む奥内さんはホームセンターで働いている。その辺りは野良猫が多く、ホームセンターにも迷いこんで来ることがあるのだという。ある時、黒猫の子猫が1匹、荷受け場で発見された。生後3カ月くらいで、母猫や兄弟は見当たらなかった。

 人が好きなようで、職場の人でごはんをあげると、荷受け場の机の上にいて、逃げることもなかった。

誰も洗面所を使えないにゃ
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捨てられる寸前、「私が連れて帰る」

 その後、職場の上司が子猫を見つけ、「山に捨てに行く」と言いだした。実際、タヌキ用の捕獲器に入れてしまった。

 奥内さんは「私が連れて帰ります」と宣言し、引き取ることにした。家にはすでに2匹の猫がいたが、「3匹だったら飼えるだろう」と思ったという。2010年5月のことだった。

 子猫には、アニメ「魔女の宅急便」に出てくる黒猫からとって「じじ」と名付けた。

 2匹の先住猫は新しい子猫を見て、シャーシャーと威嚇した。子猫はひとまず別の部屋に隔離して、ノミ取りと病気の検査が終わってから「ここに新しい猫がいるよ」と、少しずつ対面させた。時間が経つにつれ、3匹は互いに認め合っていった。

「じじは猫も人間も大丈夫な子ですが、ひとりでいたいタイプ。洗濯かごの中で寝ていることが好きです」

美人のモデルさんだにゃ
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脱走…、裏の家の軒下で発見

 実はじじちゃん、一度脱走したことがある。

「ごみを捨てに行った時、ニャニャニャと猫の鳴き声がしたんですが、まさかうちの猫とは思わず……。翌朝、じじがいないことに気がついて、仕事を早退して、探しました」

 奥内さんは狼狽したが、「家の近くにいるはず」と友達に言われて、名前を呼んで周囲を探した。すると、裏手にある文化住宅の軒下に隠れているところを発見。家主が波板をずらしてくれて、捕獲できた。パニック状態だったじじちゃんは、奥内さんをひっかいた。

 そんなじじちゃんもシニアになって、性格がずいぶん丸くなり、リビングで過ごすことが増えた。ただし、猫は苦手で、他の猫が近づくと、ニャアニャアいって怒る。相手がオスならパンチをくらわすことも。

 一方、人は大好きで、毎朝夫が出勤する前には、横になってマッサージをしてもらうのが日課だという。

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渡辺陽
大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく」伝える医療ライター。医学ジャーナリスト協会会員。朝日新聞社sippo、telling、文春オンライン、サライ.jp、神戸新聞デイリースポーツなどで執筆。FB:https://www.facebook.com/writer.youwatanabe

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