なぜまわる…? 子供の寝かしつけで思い出した、猫らのナゾ儀式
猫の知能は、人間でいうと2~3歳くらい、など言われますが、ヒトの2~3歳といえばある程度会話ができますよね。
当然、猫は「ニャー」と言うだけなので、ヒトの2~3歳とまったく同じというわけにはいきませんが、1歳半の娘を見ていると、猫と似ている部分が色々とあるように思います。
猫も1歳児も、アピールの仕方は同じ
特に、我が家のサビ猫“あんず”は子猫の頃から賢くて、人間らしいところがあるので、娘とよく似ている気がします。一番ヒトの子どもみたいなところは、何らかの要求があるとき。
あんずは、「ニャー」と鳴いて猛アピールしてきます。大抵その内容は、早く朝食を出して! オヤツが欲しい! 遊んで!の、いずれかなのですが……。
もちろん、猫は話すことができないから、鳴いてアピールするのでしょうが、1歳児もそこは同じ。「ワンワン」「にゃんにゃん」「ゾー(ぞう)」など覚えた単語もありますが、意思疎通の面ではまだまだ不十分です。
なので、「ママ!」とか「ウッウッ!」など言いながら、読んでほしい絵本を持って来たり、かぶりたい帽子を持って来たり、履きたい靴を出したりなど、やりたいことを意思表示してきます。
「ニャー!!」
「ママ!!」
と同時に言われると、小さい娘が2人いるような気がして、なんだか可笑しくなってきます……心に余裕があるときは。
忙しいときに、「ニャー!」「ママ!」と続けて言われると、「ちょっと待ってぇぇ~」と情けない顔で慌てふためくしかありません。
あんずは今後も“言葉にならない意思表示”を続けることになりますが、娘はしばらくしたら、言葉にできるようになってくると思うと、寂しいような気もしてしまいます。
娘も猫も、クルクル回る…
先日の娘の行動も、猫に似ている気がしました。
娘を昼寝させるために、床に布団を敷いて添い寝してトントンしていると“まだ寝たくない!”とばかりにすっくと立ち上がりました。挙句の果てに、横になっている私の周りをまわり始めたのです。
娘は、さっきまで眠そうだったのに、キャッキャ言いながら楽しそうに駆け回っていました。これ、たぶん小さいお子さんのいらっしゃるご家庭なら経験済みかと思われる“子どもあるある”ですよね。寝かそうと思ったら走り回るヤツです。
「ちょっと~もう寝ようよー」
と、あきれて言いながらハッと思いました。これ、以前にも同じ体験をした気がする……デジャブ?
思い出しました。猫たちが、娘と同じことをしていたのを。
子どもが産まれる前、自宅でヨガでもするかとヨガマットを敷き、猫のポーズ(四つん這い)や、犬のポーズ(手足を床につけ、膝はつけない)をしたりしていると、我が家の猫2匹が物珍し気に寄ってきました。
「ウチの飼い主、急にどうした?」
「猫になったつもりか? 猫のポーズったって、骨格が違うんだからムリムリ!」
なんて思ってはいないでしょうが、部屋の真ん中でいつもと違う体勢を取る飼い主にザワつく2匹。
床にくっつけた私の手足をクンクンするので、くすぐったくて「ちょっと、やめてー」とか言いながら、我慢してポーズをとっていました。
そうこうしているうちに、猫らはどちらからともなく、私の周りをクルクルと回り始めたのです。絵本の「ちびくろサンボ」のトラみたいに……。
ヨガのポーズをする私の周りを猫2匹が真剣にグルグル回るという、シュールな光景が広がっていました。
……コレ、何かの儀式なの?
呼吸を整え、心を静めて、集中して行ってこそヨガですが、猫らの謎の行動が笑えてきてしまいました。
「私の周りを回らないで~」
こうなってまで、呼吸を整え、心を静めるなど無理。まだまだ、修行が足りません。
ヨガをする飼い主のまわりを回るのは、“猫あるある”かどうか分かりませんが、顔は真剣でも、楽しそうではありました。
猫はずっと、かわいいさかり
猫らはもうすぐ9歳になりますが、気持ちは子どものままで、無邪気に要求してきたり、甘えてきたり、走り回ったりしています。それを思うと、人間でいうと体はアラフィフでも、知能は2~3歳、というのも分かります。
ヒトの2~3歳、つまり一番カワイイさかりが、何年も続く猫ってすごいなぁ…なんて思ったのでした。
(ヤスダユキ)
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