別々に保護され兄弟のように育った子猫2匹 一緒に引き取られる
同じ頃、別々の場所で保護された子猫2匹。同じ預かりボランティアのもとで、まるで兄弟のように育っていた。先に白猫に譲渡先が決まりかけ、別れ別れになりそうだったが、仲の良い2匹は一緒に引き取ってもらえることになった。
兄弟のように仲が良い子猫たち
大阪府堺市にあるホームセンター。2015年6月、花や園芸用品や扱っている屋外スペースに、相次いで子猫が捨てられた。子猫はNPO「おおさかねこ倶楽部」のボランティアが保護した。
そのうちの1匹、白猫は生後2カ月くらい。後に「ハクくん」と名付けられるこの子猫は、とてもおとなしく、簡単に抱き上げて保護することができたという。
同じ頃、堺市内の大きな公園で、散歩中の人に保護されたキジトラの子猫もいた。やはり生後2カ月くらい。ハクくんを保護した同じボランティアが預かり、「マルくん」と名付けられた。
白猫ハクくんとキジトラのマルくんは、別々の場所で保護されたが、ボランティアのもとで、まるで兄弟のように仲良く暮らしていた。
2匹一緒にトライアルを開始
大阪府内に住む高野さんは、初めて家で猫を飼ってみようと思い、譲渡サイトを探していて、ハクくんを見つけた。真っ白なかわいい子猫に心ひかれた。
話はとんとん拍子に進み、6月に正式譲渡前のトライアルがスタートした。
「午前中にハクを連れてきてもらったのですが、ハクくんと仲良しだったマルくんのことも気になっていました。そのことを保護主さんに言うと、マルも一緒にどうですか、という話になったのです」
仲の良い2匹を一緒に譲渡できるなら、そんないいことはないと、自宅に戻って、午後にはマルくんも連れて来てくれた。
正反対の性格だった2匹
白猫ハクくんは大変な怖がりで、家に来てもずっと隅っこにいて、人と目を合わせないようにしていた。今でも来客があると、自分で戸棚の扉を開けて身を隠すという。
「もともと白猫は外の世界でも目立つので外敵から狙われやすいんです。だから、素早く隠れるんでしょうね。最初は私たちのそばを通らず、手の届かないところを迂回するように歩いていました」
一方のマルくんはとてもフレンドリーで、体の上に乗って休憩するような子だった。
残念なことに、マルくんはFIPにかかって急速に体調が悪化、治療のかいなく、譲渡から2カ月後に旅立った。
1匹だけ残されたハクくんだったが、その後、高野家にはたくさんの猫たちがやって来た。新しい仲間を得たハクくんは元気に暮らしている。
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