全国の「へそ天」猫ちゃん200匹大集合 究極の癒やし写真集
動物が安心しきって、仰向けになり、おへそを上に向けて寝る姿を「へそ天」と呼びます。猫200匹のへそ天ポーズを全国の飼い主から集めた公募写真集「へそ天にゃんこ」(三笠書房)が出版されました。見る側に、究極の癒やしを与えてくれます。編著者の「すむぞう」さんに、企画の背景をうかがいました。
――ダイナミックにバンザイしたり、人みたいに足を行儀よく揃えたり、箱にぴたっと収まったり……個性豊かな“へそ天”猫が、128ページの本の中に200匹大集合。ありそうでなかった写真集ですね。本書が生まれたいきさつを教えてください。
5年前に愛犬のトイプードルがお腹を上にしている姿をSNSに載せたところ、友達から、それって「へそ天」だよと教わり、その言葉の可愛さと癒され感に惚れたのがきっかけです。安心・安全・平和の象徴。見ているだけで、幸せな気分になり癒やされますよね。2年前にこのポーズだけの写真集を出版したいと考え、「へそ天」への情熱を理解してくれた出版社とタッグを組んで、「へそ天プロジェクト」として写真公募を始めました。
――1万点の写真が集まったそうですが、選考で参考にしたことや気づいたことは?
写真の公募と一緒に、応募作品をFacebookやインスタで掲載して、「いいね!」やコメントで、どのような写真に人気があるのかを分析しました。すると読者が求めているのは「美しくて綺麗な世界観」よりもむしろ「生活感があってリアルな日常」でした。プロカメラマンが描くものではなく、飼い主との生活の中に、究極にリラックスした素晴らしい癒やしの世界があったのです。
そのリアル生活をのぞき見するような気持ちで写真を選考してきたのですが、「えっ、こんな格好するの?」「こんな表情するの?」と驚くような世界が広がったわけです。改めて猫の魅力を再認識する選考でした。
――写真には一枚づつ、「幸せな時間」「ハートをお届け」」などタイトルがついて、写真と一体感を感じます。工夫や苦労はありましたか?
実は最初、写真に吹き出しを付けて、「猫が生き方を教える言葉」を表現した試作本を作りましたが、大失敗。だって猫は(偉人のような)難しいことを考えていないのでしっくりこない……。それで悩み、どん底に落ちて(笑)、一時期は出版さえもあやぶまれたのですが、助けてくれたのはやはり猫。写真をながめているうちに、日常の猫と飼い主さんとの平和な世界観を“軽い短い言葉”で表現出来たらよいのではないかという考えに至り、今の形になりました。
――どんな風にこの写真集を楽しんで欲しいですか?今後の展望も教えてください。
現在は情報過多の時代、ネットもインスタも流し見が習慣化しているけど、ぜひ1ページ目からじっくり写真の中に入ってほしい。写真の猫たちは日本のどこかで暮らしています。その場所に自分がトリップして、モフモフしたり、話しかけたり、きゅんきゅんしていただければ。表紙扉にある「見るほどに元気ににゃります!」。これに尽きます。
へそ天をテーマに社会貢献活動を進め、保護犬、保護猫活動を応援・支援する活動を進めていきます。老人ホーム、病院に『へそ天にゃんこ』を献本していく活動を始めており、全国に拡げていきたいと考えております。へそ天姿の猫の魅力で、世界中に笑顔を届けたいですね。
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- 『へそ天にゃんこ』
- 編著者:すむぞう
発行:三笠書房
体裁:A5版変型128ページ、オールカラー
定価:1300+税 - (書影をクリックするとアマゾンにとびます)
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