真夏の駐車場に捨てられた子猫2匹 一緒に同じ家に迎えられる
真夏の駐車場に親子の猫が捨てられていた。成猫と2匹の子猫だった。きょうだいの子猫2匹は、同じ家に迎えられた。
2018年8月の炎天下、大阪の住宅地内にある駐車場で、妊娠した成猫1匹と子猫が2匹捨てられているのを近所の人が見つけた。おそらく3匹は親子で、多頭飼育していて飼いきれなくなり、捨てたのではないかと考えられている。
雌雄の猫を不妊手術せずに飼っていると、あっという間に数が増えてしまう。猫は生後6カ月にもなると妊娠できるようになり、1年で2~3回出産し、そのたびに多ければ4~5匹の子猫が産まれる。最初は2匹だった猫も、1年後には相当数になる可能性がある。
保護の依頼を受けて、猫の保護団体「瓜破(うりわり)猫の会」(大阪)を主宰している井田さんがかけつけた。成猫はTNR(捕獲し、不妊手術をして、元いた場所に放つ)をしたそうだ。
2匹の子猫は小梅ちゃん、レオくんと名付けられた。レオくんが下痢気味だったので、預りボランティアさんのもとに託された。
子猫2匹でトライアル
兵庫県に住む川田さんは、夫婦とも実家で猫を飼っていた経験がある。「猫を飼うなら子猫がいい」と思っていたという。そんな頃、友人から「捨て猫がいるんだけど、飼わない?」と誘われた。
10日ほどして、友人から小梅ちゃんの写真を見せてもらった。「実は、きょうだいがいる」と聞かされた。
「共働きでもあり、きょうだいの子猫なら相性もいいし、留守中2匹で遊ぶだろうと思いました」
2018年11月、小梅ちゃんとレオくんの2週間のトライアルが始まった。
小梅ちゃん、急死
可愛い子猫2匹は、まるでずっと前から川田家に住んでいたかのように振る舞った。
川田家には2人の娘がいるが、3歳だった次女は、子猫にヤキモチをやいたのか、赤ちゃん返りしてしまったほどだという。それでも「猫がいると家族の愛顔が増えました。子どもたちも猫に『おはよう』とか挨拶するんですよ」と川田さんはいう。
その年の12月、小梅ちゃんは残念なことに急死してしまった。子猫は非常にデリケートで、成猫になるまでに亡くなることも少なくはない。
川田家は残されたレオくんに、小梅ちゃんの分も愛情を注いで暮らしている。
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