愛猫がハマった二つのピアノ “鳴き声”アプリに猫もビックリ

   もうすぐ2歳になる愛猫「はっぴー」は、まだまだ好奇心旺盛。最近のお気に入りは、猫雑誌の付録に付いていたピアノ型爪とぎで、バリバリ研いでいます。もう一つ「キャットピアノ」という猫の声が音階になって出るスマホアプリにも夢中です。

(末尾に写真特集があります)

 中高年になって「はっぴー」を迎えた私は、猫に“大あま”です。以前の猫たちは“子ども”のようだと思っていましたが、今ではまるで“孫”のよう。

「ばあちゃん、小遣いくれよぉ」というようにスリスリしてくるので、なんでもしてあげたくなります。猫用カラーやネクタイをオーダーしたり、ブランドの猫皿や1万円もする猫用爪切りを買ったり。ついつい財布の紐がゆるみます。

 そんな中、始めたのが付録付き猫雑誌の定期購読。基本的なしつけや飼い方について書かれた記事が多く、「今さら読まなくても」と思って、今までは食指が動かなかったのです。ところが友だちから「付録のグッズが良いんだよねぇ」と聞いて、ぐら~っ。「はっぴー」に買ってあげたくなり、猫歴27年目にして初の定期購読者になりました。

   その入会特典に付いてきたのが〈カリカリ爪とぎねこピアノ〉。

爪を研ぐと演奏しているように見える
爪を研ぐと演奏しているように見える

 紙製のグランドピアノを組み立て、そこにはめ込んだ爪とぎで猫がばりばりと爪をとぐと、まるで“鍵盤を弾いている”ように見えるというものです。

「はっぴー」が鍵盤に夢中になっていると、シニア猫「イヌオ」が、“何よ、私の時にはそういう雑誌を買わなかったわよね”といわんばかりに、付録にぐいぐい近づいてきました。

   さすが、作り手のみなさんは“猫の気持ち”をわかっていらっしゃる。2匹で代わる代わる紙の鍵盤を弾く姿を見ていたら、ほのぼのしてきました。

   これで本当に音が鳴るようなものがあったらなぁ……、なんてことを思っていたら、あったのです! 面白いものが。その名も、「キャットピアノ」。

   こちらはスマホにいれるアプリなのですが、画面に鍵盤(と猫の前足のイラスト)が現れ、指で押すとニャーと猫の鳴き声が聞こえてきます。

インストールしたキャットアプリを演奏中
インストールしたキャットアプリを演奏中

   中学生の男の子の家に取材にいったときに教えてもらったのですが、かなり“実用的”なものです。

「車の下に隠れている子猫を見つけたのだけど、呼んでもなかなか出てこない。それで、〈猫のおびきよせ方〉をスマホで検索したらアプリのことが書いてあったんだ。早速実行したら、音につられて本当に子猫が出てきて、家に連れ帰ることができたんだよ」

…という話を聞いて、私もスマホにインストールしてみたのですが、音を鳴らしたとたん、「はっぴー」は、“え、猫? どこかに仲間がいるの?”というようにキョロキョロ。子猫からおとなの猫まで、ニャーニャーいろいろな声が入っているので大興奮です。

   スマホ片手に部屋を歩くと、鳴き声を追うように、タッタカタッタカ早足でずーっと後をついてきました。これならダイエットにもつながりそう……。

   アナログでも、デジタルでも、猫が喜ぶものがいっぱいあります。

   新しい時代も、孫猫「はっぴー」と一緒に楽しめるものを探したいと思っています。

藤村かおり
小説など創作活動を経て90年代からペットの取材を手がける。2011年~2017年「週刊朝日」記者。2017年から「sippo」ライター。猫歴約30年。今は19歳の黒猫イヌオと、5歳のキジ猫はっぴー(ふまたん)と暮らす。@megmilk8686

sippoのおすすめ企画

sippoの投稿企画リニューアル! あなたとペットのストーリー教えてください

「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!

この連載について
ねこ飼い日記
古い魚屋の天井が崩れ、落ちてきた子猫「はっぴー」。その成長と、引き取った筆者との生活ぶりを同時進行でつづっています。
Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。