犬の皮膚に左右対称の患部、内分泌系の疾患の可能性

内分泌系の疾患、血液検査で診断
内分泌系の疾患、血液検査で診断

:雄のコーギーを飼っています。1年ほど前から前脚の両脇が赤くただれるようになりました。動物病院で診療を受けていますが症状は一進一退で、むしろただれた範囲が広がっています。(三重県・男性)

:内分泌系の病気の可能性、血液検査を

 犬で皮膚に異常が見られる場合、まずは細菌や真菌の感染、ノミやダニなどの寄生虫、食物アレルギーなどが考えられます。特に激しくかゆがっている時には、これらの要因を検討するといいでしょう。

 一方で今回の相談のように、左右対称に患部がある場合には、内分泌系の疾患の可能性があります。代表的なのが、甲状腺機能低下症です。

 この病気になると左右対称に脱毛し、毛が抜けたあとの皮膚は黒ずんだり、フケが見られたりします。犬によっては抜け毛が気になってその部分をしつこくなめたり、ひっかいたりし、そのうちに菌が増殖して赤くはれるようなこともあります。ほかにも、元気がなくなるなどの症状が見られるケースもあります。

 多くは、甲状腺ホルモン製剤を与えることで改善していきます。ただ、生涯にわたってホルモン製剤の投与が必要な病気です。

 もう一つ、副腎皮質機能亢進(こうしん)症もあり得ます。やはり左右対称の脱毛が見られ、脱毛部分にはかゆみが伴います。おなかがふくらんだり、皮膚が薄くなったり、黒ずんだりするような症状も特徴的です。治療は一般的に、投薬によって行います。皮膚の状態がよくなるまでに、3~6カ月かかります。

 これらの病気は血液検査で診断することになります。まずは動物病院で症状をよく説明し、しっかりと検査を受けるようにしてください。

山根義久
1943年生まれ。動物臨床医学研究所理事長、倉吉動物医療センター・米子動物医療センター 会長、東京農工大学名誉教授。医学博士、 獣医学博士。2013年まで日本獣医師会会長を務めた。

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この連載について
診察室から
動物臨床医学研究所の理事長を務める山根義久獣医師が、ペットの病気に関する質問にわかりやすく答え、解説するコラムです。
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