ネットで見つけた人懐っこい子猫 縁を感じて自宅に迎える

 野良猫の子でも、小さなうちから人間に育てられると、人懐っこい性格に成長するようだ。昔飼っていた猫とそっくりの子猫をネットで見かけ、「強い縁を感じて」譲渡を受けた愛猫家を訪ねた。

(末尾に写真特集があります)

 大阪府に住む野尻さんは、保護猫を引き取ろうとネットを検索し、和歌山県の保護団体の譲渡会情報を見つけた。その中に昔飼っていた猫にそっくりな猫がいた。真っ白で、耳と手先、顔が黒っぽい子猫。野良猫から生まれ、生後4ヶ月くらいでボランティアに保護されたという。ただ、残念ながら、譲渡会では会うことができなかった。

お母さん大好きだよ
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強い縁を感じて

 しかし、昔飼っていた猫にそっくりで、和歌山県にもなんとなく親近感を抱いていた。そのため、その猫に「強い縁」を感じたという。実際に対面する前から思いは募るばかりで、保護団体にメールを送った。
「昔飼っていた子にそっくりだからとか、縁を感じるとか、思いをいっぱい綴りました」

 その後、保護団体の人が野尻さん宅に猫を連れてきてくれた。保護団体からは、家族全員の同意が得られているか、猫アレルギーはないか、譲渡後も写真を送ってもらえるかなど、細かなことまで確認されたという。さらに、猫にとって危ないところはないか、家の中も点検された。

 猫を引き渡す団体側の心配も分かるが、そこまでされると少し嫌気がさしそうな気もするが、野尻さんは意に介さず、2012年春、子猫は無事、野尻家にやって来た。イチローと名付けた。

すみません、緩みすぎています
すみません、緩みすぎています

人懐っこい子猫

 野尻家の一員になったイチローくん。子猫の時からボランティアに育てられていたせいか、人懐っこくて、誰に抱かれても平気、いじられても平気で、実に飼いやすい猫だったという。

「家に来た時はまだ子猫で、可愛くて、可愛くて。仕事に行っても気が気ではなかったんです。留守中に淋しいといけないので、2匹目の猫をもらうことにしました」

 愛情をたっぷりかけて育てられたイチローくんは、現在、7歳の立派な猫。掃除機で毛を吸われてもお構いなしで、どっしりと構えている。

渡辺陽
大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく」伝える医療ライター。医学ジャーナリスト協会会員。朝日新聞社sippo、telling、文春オンライン、サライ.jp、神戸新聞デイリースポーツなどで執筆。FB:https://www.facebook.com/writer.youwatanabe

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この連載について
幸せになった保護犬、保護猫
愛護団体などに保護された飼い主のいない犬や猫たち。出会いに恵まれ、今では幸せに暮らす元保護犬や元保護猫を取材しました。
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