犬にも肩こりがある! 愛犬の身体と心をいやすマッサージ法

 一日が終わると肩がガチガチ……そんなつらい肩こり、実は人だけではなく、犬にも多いといいます。犬の肩がこる理由と、こりをほぐすマッサージの方法を、ドックセラピストのazi(あぢ)さんに教えてもらいました。マッサージは飼い主と愛犬との関係をよくして、むだ吠えなどの問題行動を解消する効果も期待できるそうです。

 小さいころから動物が好きだったというaziさん。銀行で働いていたときにドッグセラピストという職業を知った。働きながら学校に通い、ドッグセラピストの資格を取得して、2008年に開業。現在は横浜市でドックセラピーサロン「makana」を開いている。

 これまでに約1000組の犬と飼い主にマッサージを教えてきたという。今年9月には、マッサージのやり方を紹介した本「イヌなで aziさんの幸せになる犬マッサージ」(小学館)を出版した。

犬の身体の構造がこりの理由

 そもそも、なぜ犬は肩がこるのか。aziさんによると、犬の身体のつくりに理由があるという。

 まず、犬の目線は低いため、常に大好きな飼い主を見上げる姿勢になること。さらに犬には鎖骨がなく、筋肉だけで前脚と胴体を支えているため、肩周辺の筋肉がこりやすいのだという。

 また、犬は「つま先立ち」の状態で歩いているため、前脚に全体重の約6割がかかることも肩に負担をかける。さらに、硬いアスファルトやフローリングの床を毎日歩いていることなども影響するという。

肩こりに効くマッサージ。肩の筋肉をくまなく「くるくる」する
肩こりに効くマッサージ。肩の筋肉をくまなく「くるくる」する

指の腹でくるくると軽くマッサージ

 犬の肩こりに効く、おすすめのマッサージを教えてもらった。犬の肩の筋肉に指をあてて、指の腹でくるくると円を描く。強さは「自分のまぶたを軽くマッサージするぐらいの強さ」がちょうどいいという。

 犬の肩にあたる部分は、前脚の上で「鶏もも肉のような、もりもりとした弾力の場所」だという。少しずつ場所をずらしながら、肩の筋肉全体を「くるくる」すれば完了だ。

飼い主もリラックスした状態で

 やってはいけないのは、飼い主自身ストレスがたまっている時や、いらいらしている時だ。犬がストレスを感じてしまうからだという。また上手やらなくてはと思ったり、「気持ちいいよね?」と無理強いしたりするのも、犬が落ち着かなくなるため避けたほうが良いという。

「犬は、一方的に飼い主を癒やす存在ではありません」とaziさん。まず、飼い主自身の心や体の状態を整えることが大事だと話す。またマッサージは医療行為ではないので、犬の具合が悪いときは獣医師の診察をうけるほか、通院中の犬をマッサージするにはまず獣医師の指示を仰いでから行うことが必要だという。

 マッサージは、飼い主と犬の関係も変化させる。人を拒絶して触らせなかった保護犬が心を開き無事に譲渡先がみつかったり、粗相がぴたりと止まったり。足元がふらついていた犬が、走れるようになった例もあるという。また飼い主側も、犬にストレスをぶつけていたことを自覚したり、生活を見直すきっかけになったりしたという声も寄せられているという。

皮膚を引っ張るマッサージもおすすめ

 最後に、おすすめのマッサージを教えてもらった。手のひら全体で優しく皮膚を引っ張りあげる「ひっぱり」だ。毛のある部分の皮膚を、手のひら全体でゆっくりとつかんで、そのまま上へ。皮膚と一緒に手をゆっくりと下へ戻す。皮膚が硬い場合、始めは指先でつまむだけでも良いという。おなか以外の全身に使えるという。

「犬の一生は短い。一瞬一瞬を大切にしてほしい」とaziさん。「マッサージは、愛犬との時間を楽しむツールの一つ。うまくやろうとしなくていいんです」。人と犬が一緒に幸せになってほしい、そう願っている。
(磯崎こず恵)

「イヌなで aziさんの幸せになる犬マッサージ」
発行:小学館/体裁:B5判、96ページ/定価:1200円+税
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sippo編集部が独自取材した記事など、オリジナルの記事です。

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