子犬がトイレを失敗した時 飼い主がしてはいけないこと
まちがった場所で排泄しても決して子犬を責めない
もし子犬が間違った場所で排泄してしまったら、それは子犬の失敗ではなくあなたのミスです。ちゃんと観察していなかったか、トイレに連れて行くタイミングをはずしたことを反省しながら、子犬には何も言わずに後かたづけをしてください。においが残っているとそこにまた排泄する可能性がありますのでしっかりにおいを取るようにします。
この際、子犬が掃除をしている雑巾などにじゃれついて来るようであれば廊下に出してしまいましょう。雑巾で遊ぶ習慣を作りたくありませんし、トイレの失敗のたびに雑巾で遊ばせてしまうと、トイレ以外で排泄したことに対する「ごほうび」になってしまう可能性もあるからです。
繰り返し同じ場所で失敗する傾向があるのであれば、段ボール箱などの障害物を置くなどして、そこにアプローチできないようにしましょう。また、そのようなことができない場所であれば食事や水をその場で与えるなどして、その場所のイメージを変えます。
それでも頻繁に同じ場所で失敗するのであれば、そこは子犬にとって排泄場所として受け入れやすい場所と考え、逆にその場所をトイレにしてしまうのも一つの方法です。
トイレを失敗した時、してはいけないこと
NG1)トイレ以外で排泄した時、その場所に鼻をくっつけ、においを嗅がせてお尻をたたく
昔からよく言われてきたこの方法で、多くの飼い主が失敗しています。なぜならこの方法では、トイレ以外の場所で排泄したから叱られたということを理解できる子犬はほとんどいないからです。多くの子犬が「排泄することそのもの」を叱られたと勘違いし、その結果、飼い主さんの目の届かないところでこそこそと排泄するようになります。そのため飼い主さんが正しいトイレの場所につれていって排泄を促しても、叱られることを恐れて排泄をがまんするようになってしまうのです。
排泄トレーニングの基本は「正しい場所で排泄するように導き、成功したらほめて好物を与えること」です。飼い主さんの目の前で排泄しなくなってしまったら、排泄トレーニング自体を行うことができなくなってしまします。そしてまず「排泄することそのものを責めているのではない」ことを子犬に理解させることからやり直さなければならなくなってしまいます。子犬を叱る方法では子犬にいやな思いをさせるばかりか、結局、遠回りをしてしまうのです。
NG2)トイレ以外の場所で排泄した後、トイレに連れて行き、「オシッコはここでしなさい!」と教える
飼い主の感情として理解はできますが、排泄した直後は子犬の膀胱は空っぽで、最も排泄する可能性が低い時です。そんな時にトイレに連れて行っても子犬が排泄することはまずないうえに、トイレを「お説教の場所」と考えるようになります。犬は人の感情を読み取るのがとてもうまいのです。子犬を直接しかったり、叩いたりしなくても、飼い主さんがイライラしているだけで、その気持が伝わってしまうものです。
トイレでこのようなイライラした気分で説教をすると、トイレは子犬にとってとても嫌な場所となります。恐い場所、嫌な印象のある場所を避けるようになり、ますますトイレで排泄する可能性が低くなってしまうのです。排泄の失敗の後にトイレに連れて行くことは絶対にやめましょう。
トイレのしつけのしやすさは犬種によって、また個体によっても差があります。しかし一番大切なことは、飼い主が子犬をしっかり観察し、失敗しないように導いてあげることです。正しい方法で根気よく続ければ子犬に身体的な問題がない限り、必ずできるようになります。子犬にとって生理現象である排泄をしかられるということは大きなストレスにもなりますので、決してしからず、気持ちにゆとりを持って取り組んであげてくださいね。
★★「こころのワクチン-子犬に教える人としあわせに暮らす方法」(村田香織著)より、「第7章・トイレのしつけ」を参照
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