食べると吐く猫 嘔吐のタイミングや消化状況の確認を

動物病院に連れて行く際には、まずは飼い主による観察が重要です。
動物病院に連れて行く際には、まずは飼い主による観察が重要です。

Q:推定15歳の雌の猫を飼っています。数年前から、餌を食べると2、3回に1度くらい吐くようになりました。猫や犬などが吐く場合には、どういったことが考えられるのでしょうか。(北海道・女性)

A:吐くタイミングや消化状況の確認を

 犬や猫は嘔吐(おうと)中枢が発達しているので、少しの刺激や変化でも吐くことがあります。吐いても普段通りの食欲があって、繰り返すような状態でなければ、病気の可能性は低いです。とりあえず、注意深く様子を見守ってあげましょう。

 ただ、嘔吐には様々な原因があり、急いで処置しなければならない場合もあります。下痢をともなって繰り返し吐き、食欲もなくなる場合、猫では汎(はん)白血球減少症など、犬ではパルボウイルス感染症などが疑われます。血が混じるようなら感染症に加え胃潰瘍(かいよう)の可能性もあり、吐いたもののにおいが強ければ腸閉塞(へいそく)を起こしていることもあります。これらの症状が見られたら、すぐに動物病院で診断を受けましょう。

 動物病院に連れて行く際には、まずは飼い主による観察が重要です。見るべきポイントは吐くタイミングや状況、フードの消化状況、色、形、血や異物が混じっていないか、におい、量――などです。これらの情報を受診の際に伝えることで、効果的な診療が可能になります。

 ほかに、吐く時にのみ込んだものを未消化のまま筒状にかたまった形で吐くことを、吐出と言います。この場合には、外科的な処置が求められることがあります。一方で、フードがあまり混じらない白っぽい泡状のものであれば胃液、黄色っぽい液体なら胆汁の混入も考えられますので、空腹が原因かもしれません。

山根義久
1943年生まれ。動物臨床医学研究所理事長、倉吉動物医療センター・米子動物医療センター 会長、東京農工大学名誉教授。医学博士、 獣医学博士。2013年まで日本獣医師会会長を務めた。

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この連載について
診察室から
動物臨床医学研究所の理事長を務める山根義久獣医師が、ペットの病気に関する質問にわかりやすく答え、解説するコラムです。
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