今年はお座敷犬のチン 「明るい新年」を願う、干支の土鈴
甲府市池田2丁目の民芸工房「がくなん」で、2代目斉藤岳南さん(74)が来年の干支(えと)、戌(いぬ)にちなんだ土鈴作りに励んでいる。来年1月末までに約2千個を作る。武田神社などで参拝者に授けられるほか、山梨県地場産業センターややまなし伝統工芸館で販売される。
戌をかたどった土鈴はお座敷犬のチンがモチーフで、丸みを帯びた形とピンクのよだれかけが愛らしい。縁起物の松竹梅もあしらわれている。中の空洞に小さな玉が入っており、素焼きの柔らかい音を奏でる。
干支の土鈴は先代の父親が約60年前に作り始めた。戦時中、南太平洋の島々で見た伝統工芸品に感銘を受け、国内の郷土玩具を研究したことがきっかけだという。斉藤さんは「明るい気持ちで新年を迎えられるよう、穏やかな表情を目指して作っています」と話す。
(平畑玄洋)
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