陣中見舞いに来てくれた猫 天才グミちゃんの厳しいチェック

陣中見舞いに訪れたグミちゃん
陣中見舞いに訪れたグミちゃん

 映画やドラマの撮影には陣中見舞いというものがある。親しくしている映画監督や俳優の撮影現場に、顔を出しに行ってなんとなく、がんばってねオーラを出して、差し入れを置いてきたりするのだ。もともと映画ファン、現場に行って、いつもやっているのに他人の撮影を見たりすることが意外と普通に楽しい。


 近所だったりすることもあり親しくしている山田洋次さんの現場にはよく行くし、やはり近所で、「のぼうの城」を一緒にやった樋口真嗣さんに至っては、どうせなら出てよ、ということになって「進撃の巨人」や「シン・ゴジラ」には出演までした。となりのステージに遊びに行って十二単衣(ひとえ)の中谷美紀さんと世間話をしたときは、本当に自分は不思議な職業をしているなあと後から思った。


 逆に自分の現場にも多くの人たちが来てくれた。宮沢りえさん、田中泯さんと撮影していたら、山田洋次さんが遊びに来てくれて、「たそがれ清兵衛」チームが久方ぶりの再会となったりした。あまりに豪華すぎて、私はただの映画ファンに戻ってしまったものだ。


 現在、私は、猫映画の新作を撮影中なのだが、なんと、WOWOWの連続ドラマ「グーグーだって猫である」でグーグー役を演じたアメショーのグミちゃんが、「市原ぞうの国」の坂本峰照さんに連れられ、出番もないのに陣中見舞いに来てくれた。今回の写真はその時のものだ。


 さすがに動物の陣中見舞いは初めて。グミちゃんは多分、僕が撮影した動物たちの中では、フランスで一緒に仕事をしたゴールデンレトリバー以来の天才だと思う。演じる人の動きや気持ちにちゃんとリアクションしてくれるのだ。りえさんとグミちゃんの共演シーンには何度も愕然(がくぜん)とした。


 写真のグミちゃんの目は厳しい。ディレクター用のモニターに映っている仲間の猫たちを見ているのだ。天才グミちゃんからすれば色々欠点が見えているんだろうな。

犬童一心
1960年東京生まれ。映画監督。主な監督作品に「金魚の一生」「二人が喋ってる。」「金髪の草原」「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「のぼうの城」など

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この特集について
遠い目をした猫
「グーグーだって猫である」などを撮った映画監督で、愛猫家の犬童一心さんがつづる猫にまつわるコラムです。
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