補助犬いっしょの入店は大歓迎 佐賀県嬉野市がウェルカム宣言

「ひとにやさしい」まちづくりを進めている佐賀県嬉野市が、嬉野温泉料飲店組合(小野原博組合長、96人)と一緒に、「嬉野市ウェルカム!ほじょ犬宣言」をした。行政と民間が手を携えて盲導犬をはじめとする補助犬受け入れの環境整備を推進していく。今後、ほかの団体にも協力を呼びかけるという。
22日、同市嬉野庁舎であった宣言式。谷口太一郎市長は(1)ほじょ犬のことをよく知り、正しく接します(2)ほじょ犬ユーザーとほじょ犬を歓迎します、と宣言文を読み上げた。
小野原組合長も(1)飲食店がほじょ犬とほじょ犬ユーザーへの理解を深め、気軽に入店していただくとともに、他のお客様との共存に努めます(2)それぞれの店舗が提供可能なおもてなしを確立し、「ほじょ犬ユーザーのお客様が行きたい店舗を選べる」という楽しみを提供いたします、などと宣言した。
障害者差別解消法が昨年4月に施行されたが、「盲導犬拒否」といった事例は後を絶たない。市職員の間では、「行政として何か取り組むべきではないか」と意見が出ていた。そこに料飲店組合でも「ほじょ犬」受け入れに組織的に取り組もうという発案があり、行政と民間が歩調を合わせることになった。

組合では今後、役員会を開いて参加店を募り、協力が得られた店舗には「補助犬同伴可」のステッカーを貼る。すでに佐賀嬉野バリアフリーツアーセンター(小原健史会長)の協力を得て、7月18日に盲導犬ウェルカムセミナーの座学編を開催。11月には実践編も開いて、ハード・ソフト両面の受け入れ態勢を整える。一方、市は組合に口火を切ってもらったことで、今後、旅館組合や商店街組合などへの協力要請をしていきたいという。
宣言式に同席した九州盲導犬協会の中村博文常務は「盲導犬は単なる犬ではなく、盲導犬ユーザーの体の一部だと思って受け入れて頂けるとありがたい」と話した。
(安楽秀忠)
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