毛玉を吐きそうになると「うぐぐっ」 猫がこらえるのはなぜ?
先日、友人が「猫は毛玉を吐くんでしょ? それが怖いから飼いたくない」と言っていました。
思わず「えっ、そこ!?」と答えましたが、もちろん猫はカワイイと思うだけでは飼えませんので、不安がある場合は飼わないに越したことはありません。でも「毛玉を吐く」こと自体は、猫を飼う上での心配事として上位には入らない気がします。
むしろ、毛玉を吐けなくて、胃に毛玉がたまって病気になってしまうことのほうが心配です。それも、飼ってみなければわからないとは思うのですが。
猫は自分の身体をなめて毛づくろいをするので、毛を飲み込んでしまうのは仕方ないのですが、通常は便と一緒に排出されます。たまに胃の中に居座ってしまう毛玉もあるようで、それを吐き戻してしまうようです。
友人の心配も少しは分かります。確かに、これから毛玉を吐く!という直前の猫は、見ていてとても心配になります。
ウロウロ歩いていたと思ったら、急に「うぐっ、うぐっ」と身体を震わせ、辛そうな顔をします。
さっさと吐いてしまえば楽になるのに、吐かないように頑張っているようにも見えるので、見ているこっちも辛い気持ちになります。
私「ホラ、出しちゃいな!」
猫「ぐっ、うぐぐ……」
酒を飲んだ帰りの電車の中でも、タクシーでもないのだから、吐き気を催したのなら出せばいいのに、なんとか喉元で留めようとするのです。
やっと出したと思ったら、又ぐっと飲み込んでしまい、何事もなかったかのように走り回ることも。それこそ、心配なのですが……。
このように、私が見ている間は我慢している様子も見られますが、もちろん毛玉を出すときもあります。大抵、夜中に吐き出していて、朝起きると毛玉と胃液のようなものが床に落ちています。
不思議なのが、間違いなく「床」に落ちていて、ソファや椅子の上に吐いたことが一度もないことです。
床なら拭くだけなので、掃除が楽だと分かっているのでしょうか……。そうとも思えませんが、多少は分かっているような気もします。
私の前で「うぐっ」と言い始めると、ソファにいたのが、床に下りたりするのです。吐きそうになったとき、私が猫を床に下したこともないので、猫自らの判断です。
人間でも、たまに我慢できずに、迷惑な場所で吐いてしまうというのに、うちの猫が吐く場所を選べるのは、余裕があるのか、猫としてのプライドなのか、その理由は分かりません。
猫は毛玉を吐きますが、その辺りの興味深さを、友人にも知ってほしいなと思いました。
(ヤスダユキ)
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