「ふぎゃあぁ~」猫絶叫の肛門絞り やらなきゃダメですか?
初めて猫をお風呂に入れたときの話の続きです。
おとなしい性格のモモは、足に少しお湯がかかっただけでビビリまくり、「ナーン!!」と大鳴き。さらに、居間にいるもう一匹の猫あんずまで呼応するように「ゥワーン!!」と咆吼(ほうこう)。
今までに聞いたことのない2匹の鳴き声が恐ろしく、私の心はポッキリ折れて、半泣き状態に。(折れるの早すぎ)
猫をお風呂に入れる……たったそれだけのことが、ヒトにとっても猫にとっても、こんなに辛く険しいことだったなんて。
こんな時、「ムツゴロウ王国の設立」が子どもの頃の夢だったこともあるという夫が活躍してくれます。
「やるしかないよ、大丈夫」
夫は冷静に、大鳴き(泣き)するモモをだっこして、お尻からゆっくりシャンプー液に入れました。
「アウアウ」言いながら、失神するんじゃないか? というほど、恐怖におおのいた表情をするモモ。
胸までお湯に浸かると、あまり暴れなくなってしまった反応もまた怖い。
「はい、おしり洗って!」
夫の指示のもと、静かになったモモをガシガシ洗います。「ノミよ、もしそこにいるなら、出て行きなさーい」と念じながら。
順調に洗っていると、夫が言いました。
「肛門絞り、やったほうがいいらしいよ」
肛門絞りとは、肛門臭腺から分泌されるニオイの元を溜めておく袋をしぼって、出してあげることです。犬のシャンプーのときにやると、ブログで読んだことがありました。
健康のためには、やるべきなのだそうですが、非常に嫌がるものだとも聞きます。
「むりむりむりむり! お湯につけただけでこんなに嫌がっているのに、肛門絞るなんて無理! そもそも、場所がわからないよ」
「どれ、ちょっと貸して」
夫は、モモの肛門周辺をまさぐり始めました。
好奇心旺盛だ。さすが、ムツゴロウ非公認の弟子。
「ふぎゃぁぁ~」
当然、嫌がるモモ。
肛門なんかをまさぐられたら、種にかかわらず、誰だって嫌だよな。女の子なのに、可哀想に。
「あーやっぱ、どこか分かんない。可哀想だからやめとこう」
なんだよ!! 少年か! だから無理って言ったのに!
余談ですが、ネット情報によると、通常は便と一緒に臭いの分泌物が排泄されるそうなので、分泌物が溜まって膿んでいるなどトラブルさえなければ、肛門絞りをやる必要はないのだそうです……。
高度な肛門絞りを断念しても、まだ入浴は終わりではありません。いざ次回へ!
(ヤスダユキ)
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