遅れると怖い、心臓病の発見
目に見える症状が比較的出にくい心臓病の発見が遅れた場合、時に突然死を招くことがあります。そうならないためにも、愛犬が心臓病を抱えているかどうかを知っておくことは、たいへん大事です。
心臓病の中で、「僧帽弁閉鎖不全症」が犬にとって最も一般的であることは、様々な文献によって知られているところです。この病気は、高齢化などに伴って心臓内の弁が変性してしまうことで起こります。一番確実な発見方法は、やはり動物病院での検査です。
あらゆるタイプの心臓病について、きちんと発見するめにはX線検査、心臓超音波検査、心電図検査を行い、総合的に判断する必要があります。ただほとんどの心臓病において、「心雑音」といわれる通常の心音ではない音が聞こえるケースが多く、聴診検査でもある程度の発見が可能です。
というわけで、ワクチン接種などのために動物病院に行った際には、注射を打つ前の検診時に聴診器で心臓の音を聞いてもらうようにしましょう。獣医師によっては聴診を省く方もいるので、飼い主さんのほうからお願いするのが確実でしょう。
なお、自治体などが呼びかける狂犬病の集合注射では、健康状態をきちんと確認してくれないことが多く、見逃されてしまう場合が多いです。注意しましょう。
自宅で普段から見られる症状によって、心臓病に気づくこともある程度可能です。
例えば、
●咳をする
●呼吸がいつもより速い
●散歩に行くが、すぐに疲れてしまう
●安静時でも口を開けて呼吸をしている
●安静時に胸に手を当てると鼓動が速い、もしくは強い
●舌の色が紫色になりやすい
などの症状が見られた際は、心臓病の可能性があります。
なお心臓病の診断、治療には、高度な専門知識が求められます。様々な検査をしたとしても、専門病院でなければ発見できないケースもあります。また専門知識が豊富な獣医師による的確な治療が行われれば、心臓病になっても安定した生活を送ることが可能です。
何らかの不安を感じた際には、まずは心臓系疾患の専門知識が豊富な獣医師がいる動物病院で検査をすることをおすすめします。
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