エステー「保護ネコ応援プロジェクト」 保護猫カフェで学んだ猫のトイレ環境
すべての猫が幸せに暮らせる社会の実現を目指す、エステー株式会社の「保護ネコ応援プロジェクト」。今年もキャンペーンに参加する全国の動物保護団体へ猫用トイレ用品を寄贈し、保護猫を迎えるご家族もサポートする取り組みが始まりました。
その一環として、プロジェクトメンバーが横浜市にある譲渡型猫カフェ「CAIT SITH(ケット・シー)」を訪れ、開店前の朝の準備を体験。猫と暮らすために必要なお世話や衛生管理、猫にとって快適なトイレ環境とは何かを、代表理事・服部由佳さんのお話を交えながらレポートします。
クラウドファンディングから活動をスタート
譲渡型猫カフェ「ケット・シー」は、保護された猫たちと⼈とのふれあいを通じて、命の⼤切さを実感できるシェルター型保護猫譲渡施設です。2018年に奄美大島で始まった「ノネコ管理計画」により、捕獲されてから1週間で殺処分されてしまう猫たちを救おうと、クラウドファンディングをスタート。500人以上の支持を得て、設⽴に至りました。
これまでに預かった猫は759匹で、その内奄美大島の猫は283匹。譲渡した猫は累計688匹で、だいたい年間120匹ほどを譲渡につなげているそう。保護猫をお迎えしたいと希望する人だけでなく、猫とのふれあいを求める人など、様々な思いを持つ人がカフェを訪れるといいます。では、実際に譲渡する際に大切にしているのはどんなことなのでしょうか。
「せっかくつないだ命なので、家族として迎え入れたら最期まで一緒に過ごす『終生飼育』が大前提であることを面接でお伝えしています。譲渡した時点で私たちとのつながりが切れてしまうわけではなく、飼い主さんが参加できるLINEグループを設けて、相談を受け入れるようにしています。獣医さんに聞くまでもないけれど戸惑いがちな『爪切りがうまくいかないけれど、どうしたらいいか』といった質問にも答えています。初めて猫を飼う方にも安心してもらえるよう、譲渡後もサポートをしているのがうちの特長だと思います」
最近は、飼い主の高齢化によりセンターに持ち込まれる猫も10歳以上の子も多いといいます。高齢の猫はケアに手がかかることも多く、しっかりサポートするためにボランティア全員が力を合わせることが必要だと感じているそう。未経験者にも間口を広げながらボランティアの輪は広げていて、携わった人々から喜びの声を聞くのがやりがいにもつながるのだとか。
トイレ掃除は猫の健康を知る大切な時間
「ケット・シー」では衛生管理として毎朝2時間をかけてごはんや投薬、トイレ掃除などを徹底的に行っています。こうすることで猫たちの体調変化を敏感に察知し、健康管理につなげることができるためです。今回は、実際にエステーのプロジェクトメンバーがその一連を体験しました。
基本的に作業は2人1組で行います。最初の作業は「夜の給餌皿を下げる」。お皿を下げながら1匹1匹食べたごはんの量をチェックし、メモしていきます。
次が「朝の給餌作業」。猫ごとにフードの種類やグラム数が違うので、間違えないように注意が必要です。さらに必要な猫には「投薬作業」も。経口薬の場合はペースト状のおやつに混ぜ込むなどの工夫を施し、目薬もこのタイミングでさします。
ある程度ごはんの時間をとったあとは「猫たちをケージから出す」作業に。その後に「朝ごはんの給餌皿を下げる」。食べ残しがあればメモをして、「水容器の回収」も行います。
さて、次が「トイレを含めたケージ内の掃除」です。まずトイレを出して掃除をし、猫ごとにうんちとおしっこの有無と状態をメモ。ケージ内を掃いて次亜塩素酸水のスプレーで拭き掃除をし、マットのゴミなども落としたら「ケージの原状復帰」へ。朝ごはんの残りがあれば、ここで給餌皿をケージ内に戻します。
その後「店内やバックヤードの掃除」を行い、健康状態の「データ入力」を。夜と朝のごはんの食べ具合、尿と便の有無と具合、気になることまで入力して終了になります。
これらの作業のなかでとても大切なのが、トイレの掃除。汚れたままにしておくと、デリケートな猫は排泄を我慢してしまうことがあるからです。さらに大切なのは、おしっことうんちの状態チェック。おしっこシートの色を見たとき、もし血尿が出ていれば膀胱炎の疑いがあります。軟便の場合は感染症にかかっていることも。こうやって1匹1匹の健康状態を確認するのです。
猫が何を求めているのか、よく観察することが大切
これらの作業をすべて体験したプロジェクトのメンバーは、実際にどんなことを感じたのでしょうか。
「私は猫と暮らしていますが、猫の数が増えるだけですごく大変になることを実感しました。自分たちが開発した猫用システムトイレを実際にたくさん掃除しましたが、大きめのチップで飛び散りが少なく、使いやすさをあらためて感じました」。こう語ってくれたのは、我妻菜実さんです。
徳本健人さんは、ごはんの準備を体験。「猫ごとにごはんの量が違い、投薬が必要な猫もいて、間違えないようにするのがとても大変でした。ケージ内でも店内でも猫たちがリラックスして過ごしている姿を見て、保護猫支援がこんなにも温かい取り組みなのだと実感しました」。
「一匹一匹の生態をよく観察されているという印象を受けました」と語るのは安帝姫さん。システムトイレを使っている猫が多いなかで違うタイプのトイレを使っている猫もいることに気づき、服部さんに質問を投げかけるとこう答えてくれました。
「おしっこの色も把握できるので、ケット・シーでは基本的にエステーさんのシステムトイレを使っています。ただ、猫によっては鉱物系の猫砂を好む子もいて、その場合は都度対応するようにしています。やはり1匹ごとに『何を求めているのか』に目を凝らしてあげることが必要だと考えています」
一方、辰巳里奈さんは、体調の変化に気づいた際の医療機関へのかかり方について質問。「私がいないときでも、迷わず病院に連れて行くよう伝えています。判断は獣医さんに委ねるべきだと考えています」と服部さんはていねいに答えました。
新しいトイレ環境づくりに必要なこと
保護猫を迎えるにあたって特に不安を感じるのは、やはりトイレ環境のこと。トライアル期間中、トイレに関するお悩みはどんなことが寄せられるのでしょうか。
「ここでシステムトイレを好んでいた子に関しては、スムーズに移行する子が多いですよ。ただ、粗相するクセがあった子は、環境が変わるとやはり同じように粗相してしまうことはあります。これは特殊な例ですが、砂の上で排泄する習慣がない子には、トレイの半分は砂、半分はすのこのままにしておいたら、スムーズになったこともありましたね。いろんなパターンを試してみて、どうすると落ち着くのかをよく見てあげるようにしてください」
新しい環境は猫にとっても不安を感じるもの。トイレはどれぐらいの期間で慣れるのかも気になるところです。
「多くの猫たちは初日でトイレの場所を覚えるものです。というのも譲渡の際に自分の匂いのついたチップをひとつかみお渡しするので、それを新しいトイレに混ぜることで『ここがトイレだよ』と示すことができるからです」
エステーの猫用トイレ用品を全国の動物保護団体へ寄贈
エステーは、「ケット・シー」のような保護猫の新しい一歩を支える保護団体の活動を応援するため、継続的にキャンペーンを展開してきました。それが4年目を迎える「エステー保護ネコ応援プロジェクト」です。
今年も「#エステー保護ネコ応援プロジェクト」としてSNSキャンペーンを実施。XとInstagramでのハッシュタグ付き投稿や「いいね」、リポストの数に応じて、本企画に参加する全国の動物保護団体へエステーの猫用トイレ用品を寄贈し、飼い主さんのサポートにもつなげる試みです。2026年は、7月1日(水)にスタート、9月30日(水)まで開催することが決まっています。
服部さんに「譲渡した保護猫と飼い主さんにどんな暮らしをしてほしいか」を尋ねたところ、こう語ってくれました。「まずは自分の幸せより、猫ちゃんの幸せを考えて暮らしてほしい。猫ちゃんが幸せでいることが、結果的に自分の幸せとして循環するならば、それが理想的な暮らしだと思うのです」。エステーはこれからも、猫の幸せへの具体的なアプローチとしてさまざまな商品を開発し、キャンペーンを行っていきます。
(撮影/山本佳代子、文/本庄真穂)
●SNSキャンペーン「#エステー保護ネコ応援プロジェクト」を開催中
●ニャンとも清潔トイレ
テレビ放送のお知らせ
今回取材したケット・シーでのボランティア活動の模様は、BS朝日「ネコいぬワイドショー」でも放送されます。同番組はネコと犬の話題だけを扱うテレビ業界初の情報バラエティー番組(司会:森千晴、ネココメンテーター:森田哲矢)。日本各地の看板猫や思わず笑顔になる猫・犬の映像など、毎回愛らしい映像が盛りだくさんです。
9月3日の放送回では、世界自然遺産・奄美大島のノネコ問題を特集。希少な野生生物の生態系に深刻な影響を与えているノネコ問題に向き合う人々の姿を追います。そして、そのノネコたちの保護・譲渡活動を担うケット・シーの取り組みや、エステーのプロジェクトメンバーが参加した朝のお世話ボランティアの様子も紹介されます。
放送日:2026年9月3日(木)21:00〜21:54 BS朝日
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