動物たちのためにも自らを律する心を 坂上パパが常に自分に問いかけること

犬とカップ
コーヒーで一息

 こんちわ、坂上です!

 先日、「さかがみ家」が運営する『さかがみ家カフェ』に、とある動物保護団体の方々が来てくださったようで……。

 ただ、スタッフさんからの報告によると、どうにもお行儀が悪かったというのです。

(末尾に写真特集があります)

店内に異臭が

 まず、団体さんがいらっしゃった途端、店内に異臭が立ち込めたのだとか。

 見てみると、うんちを入れた袋を足元にまとめていたというのです。 

 で、気づいたスタッフさんが「テラス席の方に、うんち用のゴミ箱があるので、そちらに捨ててきて頂けますか?」とお願いしたところ、ゴネたとか。

 丁寧に対応し、どうにか捨てに行って頂けたそうなのですが、今度はワンちゃんたちをそのままソファ席に座らせていたそうで。

「さかがみ家カフェ」のロゴ
「さかがみ家カフェ」のロゴ

「さかがみ家カフェ」のルールとして、ワンちゃんをソファや椅子の上に座らせる際は、直接ではなくタオルなどを敷いてくださいと明記してありまして。

 タオルをお持ちでない方はスタッフさんに言って頂ければ、無料で貸し出しもしているのです。

 なので、こちらに関してもお願いをすると、あからさまに不機嫌そうな表情をされたと。

眠そうな犬
眠くなってきた……

 ちなみにわたしはこのような際、我がスタッフさんたちを信頼してはいますが鵜呑(うの)みにすることはなく、必ず複数人からヒアリングすることにしています。

 個人の主観ではなく、限りなく客観としての意見を集めることにしているのです。

 ただ今回の件に関しては、申し訳ありませんが保護団体さんの振る舞いはアウトと結論づけざるを得ませんでした。

自分自身に問いかけていること

 ただ、人間ですからそんな時もあります。

 動物好きの方々が集まる場所ですから、「うんちのなにが悪いのよ!」と。

 ぶっちゃけ、我々の嗅覚(きゅうかく)は若干おかしくなってても不思議ではありませんから。

白黒の猫
手が長~い

 とはいえルールはルールであり、保護団体に属している以上わたしの考えとしては、一般の動物愛好家の方々より、マナーに関しては厳しくあるべきかと。

 我々の振る舞いによって、保護犬&猫ちゃんたちの評判が落ちてしまっては本末転倒ですからね。

 一方で、動物保護団体と聞けば、「良いことをしている人たち」とのイメージがまず思い浮かびます。

 ですがそれに甘んじて、勘違いをしてしまっている保護団体が存在することも事実なのです。

隣り合う犬と猫
一緒に何を見てるの?

 動物保護を「善」として、自分たちが作ったルールや常識に反する人たちを「悪」と位置付けることは、果たして正しいのか?

「善」に近い行いをしていれば、なにをしても許されるのか?

「善」との思い込みが、あなたたちを間違った方向に向かわせてしまってはいないか?

 自分たちを「善」にし過ぎることによって、逆に無駄に「悪」を作り上げてしまってはいないか?

 これらは、わたしが常に自身に問いかけている問題でもあるのです。

「自分が正しいとおもうな!」と。

「自分こそ危ういとおもえ!」と。

2匹の犬
毎日暑いね

 もしかしたら、「さかがみ家カフェ」に来てくださった保護団体の皆様も、スタッフさんたちのちょっとした態度だったり、言動に腹を立ててのことだったのかもしれません。

 ただ、わたしは異常に客観にこだわる性格ですので、わたしはその場にはいなかったのですが、その場にいたスタッフさんたちにヒアリングした結果、今回の件に関しては保護団体さんの方がアウト! と判定させて頂きました。

けっこう大変、でも

 これも正しい判断だったのかどうかは、わかりません。

 ですが願わくば……動物保護団体の方々にも、もっと「見られている意識」を持って欲しいなと。

 恵まれない動物たちのことをなんとかしたい! とおもっているならば、あなたたちが動物たちに通じる玄関なんです。

茶白の猫
7月30日に誕生日を迎えた山本ちくわ君。おめでとう!

 家を訪れた際、最初に目にするのは玄関なわけで、その入り口はきれいであるにこしたことはありません。

 きれいにしておくことは、けっこう大変です。

 でも、大変なことに身を投じようとしたのはあなたたち自身なわけですから、どうかひとつ、動物たちのためにも、自身を律する心を持ち続けて欲しいなと……生意気ながらおもう、今日この頃。

(次回は9月13日に掲載予定です)

(この連載の他の記事を読む)

【前の回】坂上家の家族が増えました 27番目の子はシニアのワンちゃん「俵ギン太郎」

坂上忍
1967 年、東京都生まれ。 3 歳で劇団に入団し、 1972 年 「 下町かあさん 」 で ドラマデビュー。 「 ありがとう 」「 たんぽぽ 」 等で好演し、国民的子役として活躍。 1983 年 「 ションベン・ライダー 」 で映画初出演を果たした。以後、テレビド ラマ、映画、舞台と多くの作品に出演。 1997 年には、映画 「 30 thirty 」 で 監督デビュー。舞台の脚本・演出も手掛け、代表作に 「 溺れる金魚 」「 PAIN 」 等 がある。 2009 年には、子役育成のためのスクール 「 アヴァンセ 」 を設立。自 身の経験を活かした独自の指導方法で評判を集めている。 2014 年 に スタート したフジテレビ 「 バイキング 」 では 8 年間に渡りメインMCを務め上げ、 2022 年 4 月 1 日を以て卒業。同月 4 日には、動物保護ハウス「さかがみ家」を設立 し、寄付やボランティアに頼らない自力運営を目標に掲げ、犬猫の保護活動に注力している。

sippoのおすすめ企画

sippoの投稿企画リニューアル! あなたとペットのストーリー教えてください

「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!

この連載について
坂上パパの奮闘記
俳優の坂上忍さんが、坂上家の23兄弟さんの近況や動物保護ハウス「さかがみ家」の保護状況など、楽しい話題から真面目な話まで、幅広く伝えます。
Follow Us!
編集部のイチオシ記事を、毎週金曜日に
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。


動物病院検索

全国に約9300ある動物病院の基礎データに加え、sippoの独自調査で回答があった約1400病院の診療実績、料金など詳細なデータを無料で検索・閲覧できます。