「本当に捨てるしかなかったんですか?」 ニャンコ5兄弟を保護した坂上パパの思い
こんちわ、坂上です!
YouTube『坂上家のチャンネル』をご覧の方はおわかりかとおもうのですが……。
実は、生後すぐに捨てられた乳飲み子のニャンコ5兄弟のお世話をしておりまして、2カ月半ほど睡眠不足の生活が続いておりました。
小さな小さな子たち
目も開いていない小さな小さな子をよく捨てられるなと、激しく怒りが込み上げるのですが、そんなことよりもこの小さな命を繋(つな)がなくてはならないので、1時間に1度のミルクやりにはじまり、2時間おき、3時間おき……時期を見計らい卒乳させ離乳食へ。
もちろん、最初は排泄(はいせつ)も自力でできませんので、下腹部を優しくトントンし、おしっこやうんちを促す。
経験された方ならわかるかとおもいますが、とにかく大変!
ぶっちゃけ寝不足はなんとかなるんです。それよりも、乳飲み子はさっきまで元気だとおもったら、容体が急変したりするので気が休まる暇がない。
しかも今回の子たちは、おそらく初乳を飲んでいない状態で捨てられていたとおもわれ、5兄弟全員の命をつなぐことは難しいのではと、いつもお世話になっている子猫専門で保護活動をされている方にも看てもらったのですが、覚悟はしておいた方がいいと……。
込み上げる「なぜ」
結果、残念ながら2匹の子を見送ることになってしまいました。
1人目の子は、保護して3日と経たないうちに虹の橋を渡ってしまいました。
ひとりだけ、体重が50gしかなかったんです。
それでも諦めたら終わりと、奥さんがあの手この手でミルクをあげていたんですけどね。
奥さんは、かなり落ち込んでおりました。やはり、どうしても自分を責めてしまうので……。
「もっと、できることはあったんじゃないか」と。
そんな時、再び怒りがよみがえったりするんです。
寝ずに必死にお世話している側が、なぜこんな悲しくつらい思いをしなければならないのか? そもそも、なぜこの子たちは捨てられねばならなかったのか? なぜ、こんな小さな命を捨てることができるのか? と。
その数日後、もうひとりの子が虹の橋を渡りました。
自然と、わたしと奥さんの間で暗黙の了解のようなモノが生まれたといいますか、虹の橋を渡ってしまった子の話はしない。残った3人さんを無事に「さかがみ家」に届けるまでは、過去を振り返らない。
必然的に、お世話の際に夫婦の会話は減りました。
「ほんとうに、なかったんですか?」
3人さんの体重が1キロに到達したタイミングで、無事に「さかがみ家」に届けることができました。3人さんは「さかがみ家」でも元気に走り回っております。
すぐに複数のご家族候補さんが名乗りをあげてくださいました。おそらく、早いうちに「ずっとのお家」は見つかるとおもいます。
改めて、奥さんと話をしました。
奥さんは相変わらず、「今回は、反省ばかりです」と自身を責めています。ミルクボランティアはもうつらいので、次はないかもしれないとも言っています。
しかし、目の前に捨てられた乳飲み子がいたら、おそらく奥さんはその場で保護し、苦しみながらも寝ずにミルクを与えているのでしょう。
捨てる側の人にも、もしかしたら言い分があるのかもしれませんが……。
捨てる以外の選択肢は、ほんとうになかったんですか? と問いかけたい。
「ほんとうに、なかったんですか?」と……。
(次回は11月8日に掲載予定です)
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