迎えた後も続く心強いサポートに感謝 信頼できるブリーダーからのメッセージ
皆さんは「ブリーダー」という言葉に、どのようなイメージをもっているでしょうか。動物愛護に関わると、「悪徳ブリーダー」とか「ブリーダー崩壊」というようなワードにしばしば出会うので、ネガティブなことを連想してしまう方も多いかもしれません。
でも、私がまず思い浮かべる「ブリーダー」は、8年前、虹の橋を渡って行った長女・ピンと、母親違いの妹犬・ココに出合わせてくれた沖縄の『ハウスドッグ』の「Sパパ」こと島袋和則さん。欠片も悪い印象などはなく、ピンが旅立ったときも、私はメールでSパパに報せ、「御世話になりました」と結んだ記憶があります。
久しぶりに入った連絡
そういえば、そのとき、Sパパからは返信がなかったのですが、つい1か月程前、夫のFacebookにSパパからメッセージが入りました。「ピンちゃんのパパですか?」と。
メッセンジャーとはいえ私信なのですべてをここに記すことはできませんが、「ピンが旅立ったことを3か月前に知った」とのこと。ピンが旅立った当時、御病気をされていたSパパはなかなか情報を入手できない状態だったそうです。
それを、「ただただ残念」、「お力になれず申し訳ありませんでした」というメッセージをくださったSパパ。優しい言葉と、我が家に来た当時のピンのことが色々とよみがえり、また涙が止まらなくなってしまいました。
送り出した後も我が子に愛情と責任を持つ
これまで「育犬日記」には何度か書かせていただきましたが、生後6週間ほどで我が家にやってきた途端、激しい咳が止まらなかったピン。「そんなはずはない」、「食欲がある内に一度、見せてほしい」というSパパの言葉に従い、ピンは一度、沖縄に里帰りをしています。
その直後、Sパパが送ってくれた動画を見てビックリ。咳をしていないどころか、他のワンちゃんたちやスタッフさんたちと元気にじゃれ合うピンが映っているではありませんか。これは、だいぶ経ってからわかったことですが、ピンはホームシックだったようです(“8週齢”が関係していると私は考えています)。
その後、また飛行機で東京にやってくるも再び咳が出始めましたが、生後3か月になるとピタリと止まり、動物病院通いにピリオドを打つことができました。
様々に訪れる病気にも、一緒に立ち向かう
話をSパパからのメッセージに戻します。Sパパが「ただただ残念」と記した理由は「ピンちゃんの疾患、悪性リンパ腫は、私の方にて緩解まで回復する術を確立していたことです」と……。Sパパ自身の御病気があったとはいえ、なぜ、ピンが余命宣告されたとき、『ハウスドッグ』さんに相談をしなかったのか……また涙が溢れてきてしまいました。
ブリーダーとしてSパパが本当に素晴らしいのは、現在、15歳以上になっている『ハウスドッグ』のワンコたちと飼い主さんに“ケア指導”をしていることです。癌、悪性リンパ腫、椎間板ヘルニア、そして最近増えているという慢性腎不全、さらには18年に及ぶ潰瘍性大腸炎にケアを施し、「近々、お薬と縁がきれるところ間近まで」という報告もありました。
愛犬のことを一緒に喜んでくれる存在
Sパパはその後、ココの心配もしてくださいました。「ココは失明してしまっていますが、元気で食欲もあるし、8月で16歳になります」と報告すると、とても喜んでくださり、「疾病疾患に用いているサプリメント」=ノニピューレをココに送ってくださいました。なんと、原材料収穫から13年の歳月をかけ、発酵低温熟成した商品……とのことでした。
ピンが旅立ってから2匹の保護犬を迎えたことを報告すると、「たいへん力強い」との言葉もくださいました。
ピンのことを相談できなかったことは私も「ただただ残念」でしたが、そこまでピンやココのことを想ってくださっていることに心から感謝。現在はもう繁殖はしていらっしゃいませんが、老犬となった『ハウスドッグ』のワンコちゃんたちに心を寄せ、アドバイスをしてくださっているSパパこと島袋和則さんは間違いなく「優良ブリーダー」さんです。
(次回は8月9日公開予定です)
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