感謝の気持ちでいっぱい 飼い主の心の変化や乱れに寄り添ってくれる愛犬たち
ブリーダー崩壊から繁殖引退犬のマルを保護してくださったのは、NPO法人『Wonderful Dogs』の岩渕友紀さんだということはいつも書かせていただいています。
その岩渕さんを紹介してくださったのは俳優の浅田美代子さん。団体も岩渕さん御本人のことも「しっかりしている」「若いのに、本当によくやっている」と絶賛し、「ミニピンがいる」「ミニピンなら山田さん」と私に声をかけてくださったのです。
家族が救急搬送され目まぐるしい日々に
浅田美代子さんといえば、長年、犬や猫の保護活動に尽力されている方としてもおなじみ。「いのちの教室」というボランティア活動もされていて、全国の小中学校で児童や生徒の皆さんに命の大切さを説いていらっしゃいます。
そんな浅田美代子さんは、犬や猫の保護を始めたきっかけについて、お母様が亡くなられたとき、「犬に助けられたから」とよく話していらっしゃいました。
実は10日程前、実家から、家族が救急搬送されたという連絡がありました。「意識が戻らない」「ICUに入っている」と言われ、すぐにでも飛んでいきたかったのですが、「コロナなので付き添えない」「ガラス越しに顔を見ることもできない」と。
コロナ禍の病院でお医者様や看護師の皆様がどれだけ大変な勤務状態なのかはニュースや生ワイド番組で見て知ってはいました。御家族がコロナで重症になったとしても、別の御病気で入院されていたとしても、家族は面会に行くことも、看取ることもできないというのも知っていました。
ですから、病院に押しかけて、無理に面会をお願いするようなことは、もちろんしていません。
家族の緊急入院には、面会以前にやらなければならないことがいっぱい。おむつを始め、病室で必要なモノは家族が用意しなければならないし、書類を書いたり、勤務先と連絡を取ったりと、やらなければならないことが山積みです。それを実家の家族だけでは「無理」と言われ、私と夫も手伝ったり助言をしたりするドタバタの10日間でした。
かかりつけ医で張りつめていた緊張が和らぐ
動物病院で抜歯を控えていたハンターの予約はキャンセル。その準備のために飲んでいたお薬やハンター専用のフードも切れてしまい、昨日やっと、それだけ『動物医療センター赤坂』に伺い、いつも優しい西田院長や看護師さんのお顔を見た途端、涙が出てきてしまいました。
フリーランスである上、子供がいない私にとっては、ワンコたちにゴハンをあげたり、遊ばせたり、動物病院に通ったりする日常だけが、ちゃんとしたスケジュールだと言っても過言ではありません。
そんな“日常”をサポートしてくださる『動物医療センター赤坂』のスタッフさんらの「いつものお顔」「いつものトーンのお声」に張り続けていた緊張がふと和らいだのでしょう。
犬たちに癒やされる就寝時
そして、ワンコたちに「助けてもらっている」と心の底から思えるのは就寝のときです。春は間もなくやってくるとはいえ、夜はまだ寒くて、短毛の“ミニピン3きょうだい”は、私の腕を枕にしてココ、胸のあたりにハンター、お腹から太ももにかけてマル……というのが寝る際の定位置。
もっとも体温が高いのはマルで、その次がハンター。いちばん低いココも私よりはもちろん体温が高いので、ぬくぬくを感じながら、ぐっすり眠れます。
その様子は撮れませんが、いま原稿を書いているときもハンターとマルは寄り添うように私の傍に居てくれます。
浅田美代子さんがお母様を亡くされたときの想いや経験と、いま私の目の前に起きていることは同じではないと思います。けれど、犬が飼い主の身に起こった変化や、飼い主の心の変化や乱れを察知し、寄り添ってくれるのは真実だし、きっと同じだと思うのです。
威風堂々のココ、優しいハンター、かわいいマル。我が家のミニピン“3きょうだい”に心から感謝する日々です。
(次回は4月12日公開予定です)
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。