保護犬「ハンター」 うちに来た日が誕生日 プレゼントは“私を独占できる券”
3月に入り、ワンコのトリーツやウェアを買っているショップや、お爪切りをしてもらっているサロン、そして動物病院などから、ハンター宛のバースデーカードが続々届きます。
3月22日は、私が初めて迎えた“保護犬”のハンターの誕生日。2015年の同日、晴れて正式譲渡となった日を“誕生日”としたのです。
泣いてばかりの私を支えてくれたハンター
これまで何度も書かせていただきましたが、ハンターは、「どうぶつ愛護団体 the VOICE(ぼいす)」さんのお世話で我が家にやってきました。
前年の11月、西東京のとある街をミニピン3匹で歩いていたところを、ワンコをお散歩中の女性が近所の工場内に追い込んでくださり、保健所を経て、「~VOICE」さんの預かりボランティアさん宅で1カ月ほど過ごしながら、譲渡会で私と出会いました。
前年の8月、私にとっての“初めての犬”ピンが虹の橋を渡って行ったのです。ピンは女の子、ハンターは男の子ですが、顔がそっくりなので、私は今も、ハンターのことを「ピン」と呼んでしまうことがあります。そして、次に出てくる言葉は「ありがとう」です。
悪性リンパ腫で旅立ったピンの1年以上にわたる闘病生活を振り返ると、「もっと、こうしておけばよかった」という後悔ばかり。最期まで治ると信じていたバカな飼い主をピンはどんなふうに見ていたのかと思うと、申し訳なくて、今も涙が止まらなくなります。
ハンターが来た1月の時点では、私はもっと泣いていたので、ずいぶん心配をかけてしまったと思います。
一瞬で目覚めた、お兄ちゃんとしてのプライド
話を誕生日に戻すと、ハンターは「推定3歳~5歳」で我が家に来ているので、多く見積もって5歳だとしたら、もう11歳。ピンが旅立った年齢になってしまいます。
でも、絶対にもっと若いハズ。夫と私は、ハンターは1歳で我が家にやってきた……ということにしています。それぐらい、やることなすこと赤ちゃんだったし、甘えっ子でした。
それが昨年、新たに保護犬のマルが我が家にやってきた瞬間……両手で“パン”と1回叩く、本当に一瞬でハンターは、お兄ちゃんの顔になり、その後、マルのことをものすごくかわいがってくれています。マルが来て、私がマルをかまったらハンターは焼きもちを焼くと思っていたのに、予想もしていなかったことになりました。
でも、私がパソコンに向かって原稿を書いていると、ハンターは「抱っこ、抱っこ」と膝に乗ろうとしてきます。実は、こういうところも、ピンとそっくり。
そして夜、ハンターとマルが私の布団に入ってくるときは、マルが私の足元、ハンターが私の胸元というのが“定位置”となります。本当に毎晩、判で押したように、私の胸元まで来てくれて、寝息をたてるハンター。
お兄ちゃんとして懸命に一日を過ごして、夜だけは甘ったれに戻るハンターのことがまた、かわいくてかわいくてたまりません。
ちなみにマルは推定6歳。ブリーダー崩壊で保護されたので、マルの年齢は正確なのではないかと思っています。そうなると、ハンターはそれより上なのでしょうか。それとも先住犬としてのプライドがハンターをお兄ちゃんの振る舞いにさせているのでしょうか。謎です……。
これもハンターが来た当初、書かせていただいたことですが、ハンターは私にはすぐに懐いたのに、夫には吠えてばかりいましたし、夫が無理やり抱っこすると脱糞しました。
我が家に来て6年が経つのに、夫に100%懐いたかというと、答えはNOです。でも、マルがやってきてから、ハンターと夫は、かなり“お近づき”になっています(笑)。
縁をつないでくれたみんなに感謝
ピンと妹犬のココ、そしてハンターとマル。私は人生でこの4匹しか飼ったことがないので偉そうなことは言えないのですが、犬と暮らし始めて、やがて18年。ワンコから本当に多くのことを教えてもらいました。
これも何度か書かせていただきましたが、私は子供の頃から犬が大嫌いで、46歳でピンと出会ったのです。そんな私が、まさか保護犬を2匹も迎えて、今、3匹と暮らしているとは……空の上から私たちを見てくれているピンも、心から驚いていると思います。
さぁ、ハンターの今年の誕生日はどんなふうに過ごしましょうか。“1日、私を独占できる券”でもプレゼントして、近所を共に回る……なんていうのは、今のハンターにとって最高なのでは?と思ったりもしています。
改めて、ハンターを保護してくださり、我が家までつないでくださった多くの皆さまに心から感謝申し上げます。
そしてハンター。私たち夫婦の勝手な推定年齢で7歳の誕生日、おめでとう!
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