子どもにいじめられていた子猫を保護 譲渡できず大家族の一員に
子どもにいじめられていた子猫。まるで亀を助けた浦島太郎のように、そんなふうにして子猫を保護した。竜宮城には行けないまでも、多くの猫たちとの楽しい暮らしが待っていた。
怖がり固まっていた子猫たち
2014年4月、大阪府に住む奥内さんは、自転車で昼下がりの公園の近くを通りかかった。その時公園で、1人の小学生がひものような物で子猫をいじめているのを見かけた。少年の目の前には、4匹の子猫が怖がって固まっていた。
「何をしてんねん!」と奥内さんが大声で叫ぶと、少年は逃げて行った。親の所に行こうとも思ったが、まず子猫の保護が優先。奥内さんは4匹とも抱っこして、服にくるむようにして捕獲した。4匹とも逃げることはなかった。
子猫たちは生後2カ月くらいだった。
奥内さん宅ではすでに5匹の猫を保護して飼っていた。それ以上は飼えないと思い、子猫たちの譲渡先を探した。
職場の人にも「誰か猫を探している人がいたら言ってね」と言っておくと、「おいっこが欲しいと言っている」という人が現れた。「先代の猫を亡くしてから、そろそろ1年が経つので、新しい猫を飼いたい」と年賀状にも書いてあったという。
その人は、仲が良かったキジと白サバの子猫をもらってくれた。「特に仲が良かったので、2匹一緒に譲渡できてよかったです」
だが、残念ながら、残る2匹の希望者は現れず、声がかかることもなかった。
残った2匹は大家族の仲間に
「だんだん、うちの子になるやろうなと思いました。それで『夢』と『夜』と名付けて、うちで飼うことにしたんです」
夢ちゃんは先住猫のセナちゃんと、まるでずっと一緒に育ってきた姉妹のように仲良くなった。
夜くんは、お兄さんっぷりを発揮しているのか、夢ちゃんが鳴くと、どこにいても「ニャア」と鳴いて、首根っこをかみにくる。そんな夜くんも、先住猫のお姉さんたちから見れば後輩猫。みんなにしきりにスリスリしに行くので、先住猫たちに怒られることもあるという。
7匹の保護猫を飼うことになり、にぎやかに暮らす奥内さん。大勢の猫たち全員を我が子のようにかわいがっている。
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