猫は味にうるさい? 好きな物しか食べない猫と、何でも食べる猫
自分の子が産まれ、面倒をみていると、つい猫の世話と比べてしまうことがあります。
最近特に、猫が毎日同じ食べ物を喜んで食べてくれることに、感謝せざるを得ません。
というのも、子が1歳になり、離乳食が進んできたかと思ったら好き嫌いが激しくなり、ほとほと苦労しているからです。味だけでなく、食感、匂い、食事の時の雰囲気、気分…などなど、様々な要因に左右され、毎食振り回されています。
とにかくすぐ食べたい猫
猫も味にうるさいと聞きます。気に入らないものは絶対食べないかというと、サビ猫の「あんず」は当てはまりますが、キジトラ猫の「モモ」は何でも食べてくれるので、当てはまりません。
そうかと思えば、モモは何でも食べる割に執着はなく、子猫の頃からゴハンの催促はあまりしません。あれば何でも食べるけど、なければないで静かに待つのみ……みたいな。食に関しては、果てしなく手間のかからない猫だと言えます。人間の子どもがこんな感じだったら、むしろ心配になるでしょう。
一方、食にうるさいあんずは、毎朝「ニャーンニャーン!!(早くゴハンを!)」と鳴いて足元にまとわりつくので、子が産まれてからも、猫のごはんが朝一番、最優先であることは変わっていません。夕方の帰宅直後にオヤツをあげるのも同じです。しかし、お皿にえさが残っていても催促するので、食べたいかどうかはもはや関係なく、催促が習慣になっているようです。
カリカリを食べさせるために試行錯誤
人間の赤ちゃんに比べて、確かに猫の食事はとても楽なのですが、かつては猫のゴハンに悩んだ時期もありました。
猫たちが我が家に来て間もなく、まだ生後半年の子猫の頃、総合栄養食であるカリカリのキャットフードを食べてほしいのに、あんずはウェットタイプのいわゆる猫缶しか食べてくれない頃があり、様々なカリカリフードを試しました。
自然派で高級な海外フード、そこそこ値が張る有名ブランドのプレミアムフード、近所のスーパーでも買える一般的なフード……などなど。10種類以上は試しました。
保護されていた先でよく食べていたという有名プレミアムフード「R」を用意しておいたのに、最初の数週間こそ食べたものの、あるときから全く食べなくなったのです。
具合でも悪いのかと心配になりましたが、ウェットフードや、肉や魚のフリーズドライフードはガツガツ食べていたので、選り好みをしているのだということは、すぐに分かりました。
そこそこ高価な「R」を無駄にしたくないので、モモに「R」を食べてもらい、あんずには様々なフードを試すことに。
匂いだけ嗅いで一切口をつけないこともあったし、1日か2日は食べたけど、それ以降は食べない、ということもよくありました。
あんずが食べないフードは、全てモモの胃袋に入ったせいもあり、幼猫の頃のモモはふっくらしていました。
そして、ようやくたどり着いた今のフードは、一般的なカリカリより少しだけ高価な海外製のプレミアムフードで、ネットで購入しています。
これが猫にとって最高に良いフード、ということではなく、あんずの好みのフードということになります。
全く同じ味ばかりでは飽きるだろうと、そのブランドと同じで、味が少し違うものをあげたりしていたのですが、あんずの食いつきが悪くなるので、味も同じフードをあげ続けています。なので、ここ数年は本当に気楽です。
よく飽きないなぁとも思いますが、猫にとっては変わらない味が安心・安全なのかもしれません。もしかしたら、モモは違うフードも食べたいこともあるかなと、たまに試供品のフードをあげたりしています。(あんずは一切食べないので、試せません)
オヤツにまで厳しい猫
オヤツに関しても、あんずはうるさく、フリーズドライのささ身も同じブランドしか食べません。おそらく、肉の質や乾燥の具合が製造元によって違うんだと思われます。これは、人間でもなかなかワガママな嗜好性と言えます。
一方、モモは、オヤツがなくても全然へっちゃらです。食べたいと思ったときにオヤツがあれば食べるし、食べたくないときに薫り高いオヤツを出されても、見向きもしません。人間もこんな感じだったら、太りすぎなくて良いですよね……。私はお腹空いていなくても、オヤツは別腹ですからね。
我が家の2匹の猫たちを見ているだけで、食の好みが違うことを感じるので、世の中の猫の数だけ、食の好みがあるのかもしれません。
また我が家の猫たちがもう少し歳を重ねたら、好みが変わることもあるのでしょうし、1歳の子の食事も、そのうち落ち着くのでしょうね。
(ヤスダユキ)
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