“見守り猫”のモモ 赤ちゃんにもおもちゃにもそっと寄り添う
猫と赤ちゃんのほのぼの写真を我が家でも撮影したい!と願いながら実現せず、すでに1年が経過してしまいました。
我が家の赤ちゃんも“赤ちゃん感”が薄れつつあり、もう猫と赤ちゃんの仲良し癒し写真は諦めるか……と考えていましたが、ほんのわずかに猫と赤ちゃんの間に進展がありました。
我が家の猫は赤ちゃんが怖い?
今までの猫と赤ちゃんの関係性をおさらいします。
まず、赤ちゃんに嫉妬の炎を燃やし続けているサビ猫の「あんず」。赤ちゃんに手がかかった時期は、“かまってちゃん”のあんずのことは、つい後回しになりがちでした。それが、なかなか赤ちゃんと仲良くなれない原因のひとつだろうと思い、あんずの要求を優先させたり、甘えたいときに甘えさせるように改善したりしてきたのですが……なかなか関係は進展しません。
あんずは、赤ちゃんを飼い主が抱っこした状態でなら、赤ちゃんに体を触らせてあげますが、赤ちゃんがフリーの状態であんずに近づくと、高い所に逃げてしまいます。
飼い主が赤ちゃんを抱っこしてさえいれば、妙なことはしないだろうと安心できるようですが、赤ちゃんがフリーだと、手をババッと伸ばしてきたり、体当たりする勢いで突進していったりすることが、怖いのだと思います。
赤ちゃんの突然の動きが怖い、というのは、キジトラ猫の「モモ」も同じです。しかし、あんずよりモモのほうが、赤ちゃんと仲良くなれそうな可能性を秘めています。
モモは人見知りでビビりですが、家人や顔見知りには心を許せる性格のためか、赤ちゃんのことは最初からあんずよりは怖がっていませんでした。
赤ちゃんが眠っているときに匂いをかぎに来たり、赤ちゃんが泣いていると飼い主に知らせてくれる(?)素振りを見せたり、赤ちゃんに興味はある様子でした。
それでも、赤ちゃんの大きな泣き声や突然の奇声に警戒して、赤ちゃんが活発な状態のときには、近づくことはありませんでした。
私も耳元で赤ちゃんの突然の奇声を聞くのは嫌なので、耳の良い猫たちにとっては、かなり不愉快だろうと想像できます。
こんな具合に、猫と赤ちゃんは、狭い家の中でも適度な距離を保った関係で、まぁ攻撃や威嚇をするわけでもないし、そのうち仲良くなるかなぁ……と呑気にかまえていたら、1年経過していたわけです。
なんでも見守る、見守り猫のモモ
それが最近、赤ちゃんがベビーサークルの中で眠っているとき、モモがそばで見守っていることが多くなりました。
思えば、モモは“守るようにそっと座る”ことが好きな猫です。
かつては、モモが子猫のとき、我が家に来たときからある鈴の入ったフェルトのおもちゃを年中守っていました。
おもちゃを抱え込むのではなく、おもちゃのそばにそっと座るのです。まるで子猫を運ぶお母さん猫みたいに、そっとおもちゃをくわえて移動して、またそばに座る、というカワイイ行動をしていました。そのおもちゃは、捨てていないはずなのに、どこかにいってしまいましたが……。
飼い主のそばにも、よくそっと座っています。あんずの場合は、だいたい飼い主の膝の上に乗りますが、モモは近くに座るほうが安心できるようでした。
まれに膝に乗ることがあっても、「あ、すいません、重いですよね? ちょっと甘えたらすぐ下りますんで……」とでも言っているかのようにソワソワして、せいぜい2~3分で下りてしまいます。
猫らしく“つかず離れず”が心地よいモモは、少しずつ、赤ちゃんとの距離を縮めているように思います。
赤ちゃんが眠っていなくても、静かに遊んでいるときなどは、赤ちゃんの様子をうかがって、そっと箱座るモモがいます。それも、ベビーサークルの中にいるときや、大人しく椅子に座っているとき限定なので、まだ少し怖いようですが……。
モモにとって、赤ちゃんは守るべき存在であることは確かですが、きょうだいのように一緒に遊ぶことができるようになるのはいつになるのか、飼い主としてそっと見守っています。
(ヤスダユキ)
sippoのおすすめ企画
「sippoストーリー」は、みなさまの投稿でつくるコーナーです。飼い主さんだけが知っている、ペットとのとっておきのストーリーを、かわいい写真とともにご紹介します!
LINE公式アカウントとメルマガでお届けします。